TITLE:ロッソ・ジャポネーセの裏話

 今回発表したISOLAの新色「ロッソ・ジャポネーゼ」にはちょっとした裏話がある。

 実は、日本の色をキッチンにちゃんと使ってみようと考えたのは、数年前からなのだが、具体的なイメージがなかなか湧いてこなかった。いかにも「ニッポン・チャチャチャ」なんていうイメージは嫌だし、外国人が見た「日本」というイメージも嫌だった。
 日本人が、自分の住環境を考えるときの和風で、日本人が住みたいと思うインテリアって、どんなものがあるのだろという事だ。ちょっと分かりにくいかもしれないが、日本の伝統的な住まいなんだけど、伝統から少し抜け出して、少しモダンでありながら、バタ臭くない、、そんなイメージだったが、具体的にそれをどう作り上げていくのかというのは、中々の難問だった。
 高山の日下部亭やら、越前海岸の「北前船の館右近家」とかを見たり、いろいろ見に行っても、おぼろげなイメージは湧いてはくるのだけど、具体的にデザイナーに指示できたり、相談をするだけのネタは出来なかった。
突然に閃いたのは、昨年のサローネでパトリシア・ウルキオラのCABOCHEという照明に出会ったのと、以前から好きだったソットサスの「Bharata・Mobile Giallo」の出会いだった。

                                           
                                                              
                                                               ソットサスはあまりに有名だが、パトリシア・ウルキオラも最近私が最も好きなデザイナーの一人だ。昨年のサローネで彼女が発表したこの照明と、MOROSOから出ている「Antibodi」という寝椅子は私としては昨年のサローネでの新製品のベスト5に入る製品だ。

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また数年前に発表したスツールもかなり話題になったので、憶えて見える方も多いと思う。

 女性的な繊細さと、大胆さを併せ持ったデザインで、これからのインテリア・デザインの方向性さえも示すプロダクトだと確信している。
 CABOCHEについては、現在すでに日本に輸入されているが、どうしても自分で輸入したかったので、代理店の権利を取得して3月21日より受注を始める。価格もかなり購入しやすい価格に設定したので、キッチンの照明を少しモダンでレトロな風合いを考えている方は是非に検討して欲しいと思う。

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彼女の略歴

投稿者 nabe : 2007年03月16日 15:54