CORE が発売されました。
1986年すでから、今から22年前にTOYO KITCHEN STYLE の原点とも言えるキッチンを発表しました。当時としては画期的なセミオープンタイプのキッチンで、このキッチンの名前が「Urban CORE」で、今回思い入れがあるこの製品から「CORE」という名前を取った新製品です。
デザイン・オリエンティッドのキッチンを始めて22年、、Urban CORE が現在の日本のシステム・キッチンの一つの原型になったように、今回の CORE は、これから10年先、20年先の日本のキッチンのディファクト・スタンダードを目指すという想いを込めた製品です。
上の写真は 1986年に発表した当時の Urban CORE です。今見ても新鮮です。ちなみに、このキッチンは複雑に折れ曲がっていますが、キッチン部の折れ角度が 135゛で、現在の INO の V-LAND の原型にもなっています。
今回の CORE の開発テーマは 「キッチンに住む」
2001年に発売した Bay`s Bay という商品は、日本で始めてのアイランド・キッチンを最初からシステムとして想定した、まさにアイランドの為のアイランド・キッチンでした。
この Bay`s Bay の発売に当たってのコンセプトは、、
「コミュニケーションをキッチンの機能として考えよう」
というものでした。
つまり、「キッチンは料理をするだけの道具でいいのか?」という提案でした。
当時は、今でもそうですが、キッチンは料理をする道具である、、という切り口からしかキッチンを考えない人が多いのですが、
Bay`sBayでは
「キッチンはもはや料理をする道具だけではなく、キッチンを中心とした家族のライフスタイルという切り口から入る事が求められ始めている」
という話をいつもお客さんに話していた記憶があります。
当初はこのキッチンの考え方はなかなか理解されなかったのですが、数年後に突然に花開き始めて、現在ではTOYO KITCHEN STYLE で販売する半分以上がこのアイランド・タイプのキッチンになってきました。まさに、お客様の潜在ニーズを捉えたのだと思います。
その後、キッチンと家族のコミュニケーションの話は、誰もが理解して戴くようになり、日本のキッチン・メーカーの殆どが、この「コミュニケーション」という言葉をキーワードとした製品の開発やら、プレゼンテーションをするようになったのはご存知の通りです。
でも、、アイランド・タイプのキッチンを販売しながら、私の脳裏をよぎっていたのは、こういうことでした。
「キッチンを部屋の真ん中に置いただけで、本当に家族のコミュニケーションがはかれるのか」という疑問でした。
実際にアイランド・タイプのシステム・キッチンを採用して頂いたお客様と、このことに関していろいろお話してきました。つまり、アイランド・タイプのキッチンを設置してから、本当に家族のコミュニケーションが進んだのかどうかということです。
いろいろ聞いてみると、子供が小さいうちは、それでもキッチン廻りに家族が集まって、会話が弾むというのは事実のようです。しかし、子供がある程度大きなってくると、料理や食事でせっかく集まった家族が、食事が済むと、三々五々にそれぞれのプライベート・スペースに帰ってしまうようなのです。
この現象を、私はこう名付けました。
曰く 「食事後解散」ライフスタイル
では、どうしてせっかく集まった家族が解散をしてしまうのでしょうか??
理由は、キッチンやダイニングがそこに長時間いて、決して心地よい空間ではないということのようです。長時間いて心地よくないから、「食事後解散」をしてしまうという事なのだと考えました。
キッチンをもっと心地よい空間にするには・・
まさに
「キッチンに住む」です。
具体的に、今回のCOREでキッチンを心地よい空間にする為に、どんな工夫をしたのか、、これはまた後日お話しします。
下の写真は新製品の CORE シリーズの KIRAKIRA の Nero です。
いや、、はやく聞きたいと思われる方は、現在南青山、名古屋、大阪、福岡の各ショールームにCOREは展示してあるので、ショールームで自分の目で確認して、TOYO KITCHEN STYLE のショールーム・スタッフの説明を聞いてみて下さい。
明日から、暫く日本を離れます。
恒例のミラノのサローネの視察に出かけます。
サローネもここ数年大きく形態が変貌してきていて、私的には少し昔のサローネを懐かしむ心はありますが、まあ、、それでも、世界最大のインテリア・ショーなので、きっと面白い物に出会うことを期待しています。
-続く-
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