TITLE:Street Fasionは果たしてアラフォーのフFasionとなりうるか?

 今日は久々のファッションの話題です。
 女性と違って,日本の男性は年齢を重ねるに従って、ファッションによって自分を主張するという事が少なくなってくてるような気がします。「出る杭は打たれる」の喩えにあるように、社会の中で突出するよりも、その中に埋没してしまった方が心地よいと思う人が多いということなのかもしれません。いきおい、ファッションも横並びの服を選んでしまう男人が多く、これがごく一般的な日本の中高年の男性像と言っても過言ではないかもしれませんね。

 その状態をブレーク・スルーしたのが、ご存知雑誌「LEON」だと思います。不毛と言われた日本の男性ファッション誌の中でのこの「LEON」のヒットは、当時の岸田編集長をマスコミのスターダムにのせてしまうばかりか、ライフスタイルとしての男性ファッション誌が雨後の筍のように次々と生まれてきました。「LEON」で使われていた「チョイ悪オヤジ」という言葉も流行語になるほどでした。
 写真は雑誌「LEON」と岸田編集長
 私も着てるファッションと風貌から、「ナベさんチョイ悪ですね」と言われることもよくあり、言われるたびに気分を害したものでした。「いえいえ、、チョイ悪が流行る前からチョイ悪なので、ゴク悪ですよ」とか意味のない言い返しをしたものです。
 ちょっと話はそれましが、言いたいのはこの「LEON」に触発された男性のファッションの流行の意味は、もともとお洒落をしたいという潜在的な願望を持っている男性は日本でも多く、それが一般的ではなかったのは、ある意味では日本の男性が社会的に抑圧されていからに他ならないのではないかと思ってます。もしそうだとすると、雑誌「LEON」は一つの革命ではなかったかと、そんな事も思ったりします。

 この「LEON」の中でもてはやされたのが,いわゆるイタリアン・ファッションです。誌面にはミラノの有名セレクト・ショップ「Dantone」や運河沿いにある「ANTONIOLI」の店主がモデルとして頻繁に登場し、ちょとした有名人になったほどです。
 写真はミラノの運河地域とセレクトショップ「ANTONIOLI」の店内
 しかし、やはりイタリア物は価格が高いのと、ファッション性が極端に高いものがあり、着こなしがかなり難しかったりするので,一般的にはなかなか手を出し難いという気がします。私も一時はこのイタリア物を着ていた時期があったのですが、価格的な面でどうしても一点主義にになってしまい、ファッションを楽しむというところまでバリェーションを揃えることが出来ずに中途半端な状態が自分としては不満でした。この時に注目したのが今「ドメスティク」物と言われる服でした。

 「ドメスティク」というのは英語では「国内でデザインされた服」という意味だと思うのですが、実は厳密に言うとデパートに並んでいる服は含まれず、東京の裏原宿と呼ばれた地域から発生した若者向けの服を「ドメスティク」と呼ぶこと多いようです。従って服のデザインも千差万別で、前衛的にファション性の高い服から、ヒップ・ホップ系の服から,ロック・テーストの服まで、まあいろいろあるのには驚かされます。
 写真は裏原宿の典型的な店舗と、夜の裏原宿風景
 今回のテーマ「アラフォーの為のストリート・ファッション」で取り上げるのか、このストリート系でもトラッドのテーストが近い服の話です。この種類の服は価格的にもリーズナブルであると同時に、若者に独占させておくのがもったいない程のファッション性とクォリティーの高さを持って、40代、50代の男性が十分に着こなしができ、かなりお洒落な雰囲気を醸し出すことが出来ると思っています。
 今年トーヨーキッチンが名古屋にオープンしたGDC NAGOYAの扱う服は、このトラッドの臭いの強いストリート・ファッションで、ついに趣味が嵩じて服屋さんまで始めてしまったということですか。
 次回は、このGDCGDCの関連ブランドをアラフォー向けにスタイリングした実例をお見せしようと考えています。スタイリスト、勿論 Takao Watanabe なので、ぜひ期待して頂いてよいかと勝手に考えています。
 余談ですが、キッチン・メーカーの社長にならなかったら、きっとスタイリストなりたかったですね。