TITLE:インテリアとアート

 無味乾燥とも思われるミニマルな空間というのは、未だ根強く日本でも持て囃されているのですが、生活をする中のインテリア空間という意味では何もない空間というのはあり得ないと思うのです。
 ミニマルな空間は物が何もない状態というのが一番美しく見えるのですが、生活をしていく中ではそんな空間はあり得ないという意味です。無個性な空間よりも住み手の趣味、趣向、ライフスタイルが見えるような空間の方がより住み心地がいいと、まあ、そう思っている次第です。
 その意味でインテリア空間にアートという要素を加える事で、より個性的で楽しいばかりではなく、インテリアがファションのように自己表現の場だという捉え方が出来ると思っています。
 今年の三月末に発表する新製品は、キッチンそのものにアートという切り口でデザインをしたらどんな製品が出来上がるだろうのが出発点でした。恐らく世界でもこんな切り口でデザインしたキッチンは初めてなんだろうと思っています。
 ご期待下さい。
 余談ですが、最近ちょっと思っているのは空間にアート的な要素を加えるというだけではなく、空間そのものをアートとして捉えるとしたらどうなるのだろうという事です。最近、そんな実例を目にする事があって、ちょっと衝撃を受けています。