TITLE:「TOYO KITCHEN STYLE」的キッチンを目指して

 以前にブログでも書いたと思うのですが、TOYO KITCHEN STYLEのキッチン・デザインは一つのスタイルとして確立できたと自負しています。
 もともと、デザインを重視したキッチンを創ろうと思ったきっかけは、40年以上前にヨーロッパのキッチン事情の視察をしたのがきっかけでした。
 日本とヨーロッパのキッチン・デザインのあまりの格差に愕然として、日本でももっとデザイン・レベルの高い独自のキッチンを創ろうと思いました。
 当時、そんな思いを抱いたのは私だけではなかったのですが、その指向するデザインは殆ど北欧、ドイツのキッチン・デザインでした。
 私は北欧・ドイツのデザインに少し違和感を感じていたのですが、他にお手本にするものが無かったので、この流れに少し独自性を加えたキッチンを発売しました。
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 「Urban Core」という製品です。
 キッチンとダイニングの一体化、デザインされたステンレス・トップ等、現在も続いているTOYO KITCHEN STYLEの原点がここに既にあります。
 でも、一旦持った違和感は中々消える事が無かったのですが、今では誰もが知っているイタリアのEuroCucinaの話を聞いて視察に行きました。その時の事は今でも鮮明に憶えていますが、まさに今までモヤモヤしたものが一気に解消して、北欧・ドイツのキッチンデザインではなくイタリア・デザインをお手本にしたキッチンを発売しようと研究を始めました。
 それで発売したのがSpiga Dueです。
 1991年の事です
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 現在では一般的になっているマテリアル・ミックスの考え方や多機能シンク、壁面収納等、当時としては革新的とも言えるキッチンでした。
 その後、暫くイタリア・キッチンを参考にして製品化する時代が続いたのですが、やはり最終的な目標はイタリアキッチンでもなく、ドイツ・北欧キッチンでもない、日本のTOYO KITYCHEN STYLEを一つのキッチンのスタイルとして確立出来るような製品を作り上げたいという思いは強く持っていました。
 1991年にSpigaDueを発表して23年、最近では一目でTOYO KITCHENのデザイン・イメージがマーケットで確立できたような気がします。
 今後とも、欧米の模倣ではなく、独自のTOYO KITCHEN STYLEを更に目指していこうと思っています。
 

投稿者 nabe : 2014年12月08日 12:00