TITLE:Paralello開発のきっかけ

今日はParalelloの開発は何をきっかけに始まったのかという話です。

2Dシンク、3Dシンク、4Dシンクと多層化によるシンクの機能化に取り組んできた過程で、一度とんでもない大きなシンクを作ってみようかという話になりました。ご存知のようにTOYO KITCHEN STYLEのシンクは一点、一点ハンドメイドで作られています。ハンドメイドという事はプレスで機械的に作られるシンクと違って、ハンドメイド製品はどうしても製作誤差が大きくなります。この本来誤差が大きくなる宿命とも言えるハンドメイドでシビアな寸法誤差が要求される3Dシンクの製作は当初困難を極めました。つまりシンク内の段差の奥行き方向の寸法と、プレートの奥行き寸法がぴったりと合わないと、プレートが滑らなかったり、脱落したりしてしまいます。

この寸法誤差のシビアさはシンクが大きくなればなるほど難しくなります。写真のGシンクは間口1mを超える巨大なシンクで、発売にあたっては、多分に製作上の実験的な意味が大きかったのは事実です。

当初はこの巨大なGシンクは予想通り「大きすぎる」というお客様の声で、これも予想通りあまり売れませんでした。まあ、製作上とても難しいので、あまり売れても困るという事もあって、供給可能な量と販売量は適当なバランスで推移してたのです。

ところが数年経ったある年、このGシンクが何故か売れ始めたのです。

疑問に感じた私が社内的にユーザー調査をした結果、このGシンクのユーザーのニーズは「複数で料理をすることができるから」というものでした。この時、初めてそれまでのキッチンは全て一人で料理をする事を前提として設計されていたにも拘らず、複数で料理をしたいというニーズがあることを認識し、その意味について考えた結果、その答えの一つが昨年発表したMEGA KITCHENに繋がり、今年のParalelloに繋がるのです。

 ー 続くー

10.1_nabe2.jpg

CEO TOYO KITCHEN STYLE
https://www.facebook.com/toyokitchenceo/photos/a.1778176089094411.1073741827.1778170335761653/1809005812678105/

投稿者 nabe : 2016年10月02日 11:40