屋外空間の質を高めるデザイン──Kartell「ハイレイ」国内実例から読み解くアウトドア家具の進化

淡路島の穏やかな自然に囲まれた場所に、人と地域をつなぐ新たな拠点「dots n」があります。
地元の方々や来訪者が気軽に立ち寄り、交流できるよう設計された、開かれた公共施設です。
農園を中心に据えた屋外の交流スペースには、Kartellのアウトドア家具「ハイレイ」のチェアとテーブルが並びます。
採用にあたっては、屋外使用に求められる耐候性はもちろんのこと、視界を遮らず、場を軽やかに見せるデザイン性も重要なポイントでした。

地域の高齢者も利用することから、しっかりとした安定感と快適な座り心地も選定理由の一つに。いくつかの候補の中から選ばれたハイレイチェアは、程よい重みとやわらかな曲線を持ち、見る人・座る人の両方に安心感を与える佇まいを備えています。
今回採用された「ラスト」「セージグリーン」「ホワイト」3色のアースカラーは、周囲の緑や空に自然と溶け込みながら、空間にやさしいアクセントを添えています。設計を手がけた阿曽芙実氏は、「風がよく通り抜けるこの場所に、ハイレイチェアの軽やかさがとてもよく似合います」と語ります。
地域に開かれたこの場所で、Kartellの家具はただ置かれているだけではなく、人と人との関係をやさしくつなぐ“暮らしの一部”として機能しているのです。

沖縄のまばゆい日差しと、どこまでも広がる青空。その眩しさに溶け込むように、白とグリーンのハイレイソファとアームチェアが、邸宅のプールサイドに並びます。
金属でありながら繊細な印象をもつこのシリーズは、スチールフレームをワイヤー状に成形した構造美が特徴。光や風を受け止め、景色に溶け込みながらも、確かな存在感を放ちます。

選ばれたカラーは、ホワイトとグリーン。南国の自然と見事に調和し、植栽の緑や、空、海、プールのブルーとの美しいコントラストを描いています。

ハイレイはその美しさに加えて、アウトドアに必要な耐候性・防錆性にも優れています。海風に含まれる塩分や高温多湿といった沖縄特有の厳しい環境においても、塩水噴霧試験に合格した特殊な塗装の仕上げにより、安心して長く使用できるのも、ハイレイの大きな魅力です。

リゾートホテルのような非日常感と、暮らしの延長線上にある寛ぎが共存するこの空間で、ハイレイのアウトドア家具は自然とつながりながら、そこで過ごす“時間の質”を変える力を持っていると感じさせられます。

ハイレイは、Kartellが本格的なアウトドア家具として展開しているスチールファニチャーコレクションです。その最大の魅力は、構造そのものをデザインに昇華させたミニマルな美しさと、屋外環境に耐える確かな強さの両立にあります。

スチールをワイヤー状に成形することで、まるで空気を通すような軽やかさを実現。視線を遮らず、風景や光と響き合う佇まいは、屋内外を問わず、どんな空間にも自然と溶け込みます。
一方で、耐候性・防錆性に優れた塗装を施すことで、高温多湿や塩害といった過酷な環境でも安心して使える耐久性を備えています。

さらに2025年、ファミリーに新たに3つのプロダクトが加わりました。
クッション付きでゆったりとくつろげるソファ、高層階のバルコニーやカフェでの使用にも適したハイレイスツールとハイレイハイテーブル。

これにより、ハイレイはさらに多彩なシーンに対応できるガーデンファニチャーへと進化し、空間の使い方に合わせて柔軟に展開できるファミリーコレクションとなりました。

チェア、アームチェア、テーブル、スツール──住宅のプライベートテラスから公共施設の屋外ラウンジまで。ハイレイは、スケールを問わず“外で過ごす”空間を豊かに整える存在として、国内外で支持を集めています。

それは単なるアウトドア家具ではなく、建築や環境と共鳴しながら、くつろぎの質を高めてくれる“空間の一部”としてのデザインです。