TITLE:いよいよライター・デビューか??

 昨日は今年の仕事納めでした。
 今年は公私ともにいろいろな事があった中で、私としては始めての経験もありました。
 「公」の仕事については、3年がかりで作り上げてきたキッチンのラインアップがようやく完成し、トーヨーキッチンが次の時代に向けてどうキッチンを提案していくかというイメージがお客様に少し理解して頂けるようになりました。
 また、その新しいキッチンのラインアップとしてのコンセプト「キッチンに住む」も、出来上がった製品ライン・アップを見て頂いた事で、お客様により分かりやすくご説明が出来るようになったと思います。
 「私」の方はさておいて、「公」と「私」の中間みたいなところで、いろいろ面白い事がありました。
 例えば、雑誌「GOETHE」の読者モデルとして登場したことで、モデル・デビュー?というのがあり。雑誌「ミセス」でオフィスを公開したのですが、オフィスににフィギュアーがいっぱいあるのが知られた事で、フィギュアーのコレクターとして認知される??ということにもなるわけです。さらには名古屋にGDC NAGOYAというアパレル・ショップをオープンさせたので、服屋さんのオーナーとしてデビューしたということになります。更には、そのGDC NAGOYA で「アラフォーの為のスタイリング」という催しをやりました。これはまさしくスタイリスト・デビュー??という事になります。スタッフの中には「無理無理スタイリスト」という話もありましたが、まあ、それは、それでいいとして、ともかくスタイリスト・デビューということにしておきましょう。

 そのいろいろデビューの最後を飾ったのは、遂に念願のライター・デビュー??をしてしまいました。
 現在発行中の「AXIS」の2月号の紙面に、なんと書評なんかを書いてしまったわけです。それも2ページ渡って、それも英訳付きというのが凄い。

 書評を書いたのは「藤田嗣治・異邦人の生涯」という講談社から出ている単行本で著者は近藤史人氏。サブタイトルには「私が日本を捨てたのではない、捨てられたのだ」とあり、日本とフランスの社会の狭間の中で歴史に翻弄されていく画家藤田の生涯を綴った本です。

 掲載されているページはp.90~p.91です。
 ぜひ本屋さんで手に取ってご覧下さい。
 本屋さんに行けない方の為に、触りの部分をちょっと写真に撮ってみました。

TITLE:キッチン・メーカーがフィギュアを発売する??

 「なんでキッチン・メーカーがフィギュアーを発売するの?」って言われるのも無理はないと思うのだけど、トーヨーキッチンからなんとフィギュアーが発売されます。
 キッチンを中心に人生をエンジョイしようというのがトーヨーキッチンの目指している方向で、キッチンの中にザクの等身大のフィギュアーを置いてみたり、アメコミのモザイク・タイルを配してみたり、いろいろなプレゼンテーションをしてきました。キッチンに自分の好きなものを置く事で、もっと趣味性の高いキッチン・インテリアになるのは楽しくはないですか??
 実際に2007年の「自慢のキッチンコンテスト」では、キッチンにスターウォーズのR2D2のフィギュアーが置いてあるキッチンが入賞作品として発表されています。
2007年自慢のキッチンコンテスト準グランプリ 京都S邸
 
 フィギュアーの名前は「Angel & Devil」(天使と悪魔)という名前で、今週末、12月19日の午後6時から南青山のショールームで発表会を開催します。

 このフィギュアーとの出会いは2年前のミラノ・サローネです。会場の片隅で見つけたこのフィギュアー。透明の樹脂で出来ているので、透過する光の色を変える事が出来ます。デビルは赤,エンジェルは青と、取り敢えず光の色を選んで当ててみると、突然にフィギュアーが表情を持ち始めます。
 キッチンにも、こんな楽しいフィギュアーを置いてみれば楽しいかも・・
 そんな想いを込めてミラノから持ってきました。

 販売はは南青山ショールーム、もしくはWebShopで行います。
 100体限定です。
 せひ、貴女のキッチンにも「 天使君と悪魔君」をお招き下さい。

 この「Angel & Devil」の発表会にはメディコム・トイの協力でメディコム秘蔵のフィギュアーや、先日発売されてあっという間に完売したBE@RBRICKコレット(COLLETE) バージョンの展示も企画してます。
 また、今は殆ど入手不可能になっている海洋堂の動物シリーズのミニチャー・フィギュアーや、マニア垂涎のGIジョーのフィギュアーの展示もあるようですのでご期待下さい。

TITLE:GDCを使ってのスタイリングです(その1)

 では,実際にGDC NAGOYAで販売している服を使って,アラフォーの為のスタイリングをしてみますね。勿論ですが40代に限るという訳ではなく、50代、60代の男性にも十分に着て頂けると思います。
 まず、このnabe forumのタイトル写真が変わったのを気づいて貰えましたか?
 この写真は「I`m home」で私の特集をして頂いた時に名古屋のショールームで撮影した写真です。着ているのはGDCのネクタイ付きシャツです。丈が短いので,パンツインをしないで、上からざっくり着ます。パンツはデニムでも,コーデュロイでも,ウールでも、なんでもいいと思います。非常にベーシックなシャツで誰でも着易いのですが、生地が少し厚手なのと、シャツの胸に微妙な切り返しがあり、胸でフィットしても、お腹は少しメタボでも気にならないゆとりがあります。

 この写真は雑誌「GOETHE」に掲載された写真で,スーツはGDCの兄貴ブランド「VENTURA」のツィードです。シャツは上のタイトル写真で着ているシャツと同じものです。タイだけは「Dior HOMME」の水玉です。GDCはこのように非常にベーシックなものが多いので、他のブランドと組み合わせも特に難しく考えるとこはないと思います。つまり、合わせ易いという事ですね。

 VENTURAの黒の革ジャンにGDCの黒のコーデュロイのパンツ。インナーにはVENTURAのアーガイル柄のニットセーターです。こういった黒一色にする場合も、服の質感を微妙に変える事で変化がつき、かなりお洒落に見えると思います。この場合はコーデュロイとレザーの質感の差ですね。また、差し色と言うのですが、黒の中に変化を持たせる色(アーガイル柄のブルーとエンジ)を入れる事で,全体のバランスを少し崩し、それがまた新しいバランスを生むという、ここはちょっと上級になるのですが、ベースの色が黒のように無彩色の場合は比較的簡単です。
 えっと、、帽子は愛嬌です。

 

 ちょっとシックにまとめてみました。このスタイリングもベースの色は無彩色、この場合は黒とグレーです。このようにベース・カラーに無彩色を選べば,スタイリングもそんなに難してものではありません。
 黒のPコートにダーク・グレーのウールのパンツを合わせました。インナーにはブルー・グレーのワークシャツ。それだけでは変化かないので、ワークシャツは敢えて玉虫色の金属ホックが付いたもので合わせてあります。全体として少しシック過ぎるので、、アラフォーの場合はシックはイコール、オジンというイメージもあるので、少し変化を持たせる為にパンツと同じダークグレーのニット・ストールを首に巻かせました。これに帽子を被れば上級者
 中高年の男性の場合、どうしても全体をシックにまとめようとしすぎる嫌いがあるような気がします。社会に埋没した方が心が安らぐという、そんな習性がDNAに組み込まれ過ぎてしまっているのかもしれませんね。でも、シック過ぎて、もともと若さがないイメージをさらに増幅するのではなく、少し着崩すというイメージを持った方がいいかもしれませんね。

 - 続く –

TITLE:Street Fasionは果たしてアラフォーのフFasionとなりうるか?

 今日は久々のファッションの話題です。
 女性と違って,日本の男性は年齢を重ねるに従って、ファッションによって自分を主張するという事が少なくなってくてるような気がします。「出る杭は打たれる」の喩えにあるように、社会の中で突出するよりも、その中に埋没してしまった方が心地よいと思う人が多いということなのかもしれません。いきおい、ファッションも横並びの服を選んでしまう男人が多く、これがごく一般的な日本の中高年の男性像と言っても過言ではないかもしれませんね。

 その状態をブレーク・スルーしたのが、ご存知雑誌「LEON」だと思います。不毛と言われた日本の男性ファッション誌の中でのこの「LEON」のヒットは、当時の岸田編集長をマスコミのスターダムにのせてしまうばかりか、ライフスタイルとしての男性ファッション誌が雨後の筍のように次々と生まれてきました。「LEON」で使われていた「チョイ悪オヤジ」という言葉も流行語になるほどでした。
 写真は雑誌「LEON」と岸田編集長
 私も着てるファッションと風貌から、「ナベさんチョイ悪ですね」と言われることもよくあり、言われるたびに気分を害したものでした。「いえいえ、、チョイ悪が流行る前からチョイ悪なので、ゴク悪ですよ」とか意味のない言い返しをしたものです。
 ちょっと話はそれましが、言いたいのはこの「LEON」に触発された男性のファッションの流行の意味は、もともとお洒落をしたいという潜在的な願望を持っている男性は日本でも多く、それが一般的ではなかったのは、ある意味では日本の男性が社会的に抑圧されていからに他ならないのではないかと思ってます。もしそうだとすると、雑誌「LEON」は一つの革命ではなかったかと、そんな事も思ったりします。

 この「LEON」の中でもてはやされたのが,いわゆるイタリアン・ファッションです。誌面にはミラノの有名セレクト・ショップ「Dantone」や運河沿いにある「ANTONIOLI」の店主がモデルとして頻繁に登場し、ちょとした有名人になったほどです。
 写真はミラノの運河地域とセレクトショップ「ANTONIOLI」の店内
 しかし、やはりイタリア物は価格が高いのと、ファッション性が極端に高いものがあり、着こなしがかなり難しかったりするので,一般的にはなかなか手を出し難いという気がします。私も一時はこのイタリア物を着ていた時期があったのですが、価格的な面でどうしても一点主義にになってしまい、ファッションを楽しむというところまでバリェーションを揃えることが出来ずに中途半端な状態が自分としては不満でした。この時に注目したのが今「ドメスティク」物と言われる服でした。

 「ドメスティク」というのは英語では「国内でデザインされた服」という意味だと思うのですが、実は厳密に言うとデパートに並んでいる服は含まれず、東京の裏原宿と呼ばれた地域から発生した若者向けの服を「ドメスティク」と呼ぶこと多いようです。従って服のデザインも千差万別で、前衛的にファション性の高い服から、ヒップ・ホップ系の服から,ロック・テーストの服まで、まあいろいろあるのには驚かされます。
 写真は裏原宿の典型的な店舗と、夜の裏原宿風景
 今回のテーマ「アラフォーの為のストリート・ファッション」で取り上げるのか、このストリート系でもトラッドのテーストが近い服の話です。この種類の服は価格的にもリーズナブルであると同時に、若者に独占させておくのがもったいない程のファッション性とクォリティーの高さを持って、40代、50代の男性が十分に着こなしができ、かなりお洒落な雰囲気を醸し出すことが出来ると思っています。
 今年トーヨーキッチンが名古屋にオープンしたGDC NAGOYAの扱う服は、このトラッドの臭いの強いストリート・ファッションで、ついに趣味が嵩じて服屋さんまで始めてしまったということですか。
 次回は、このGDCGDCの関連ブランドをアラフォー向けにスタイリングした実例をお見せしようと考えています。スタイリスト、勿論 Takao Watanabe なので、ぜひ期待して頂いてよいかと勝手に考えています。
 余談ですが、キッチン・メーカーの社長にならなかったら、きっとスタイリストなりたかったですね。