吉岡徳仁が初めてデザインしたキッチン「FINESSE」の受注が始まりました。今回の発売を期に、名古屋ショールームでの展示も始まりました。是非ご覧頂きたいと思います。
インハウス・デザイナーのデザインするキッチンと違って、外部デザイナーである吉岡徳仁のデザインは従来のキッチン・デザインの常識に捉われる事なく、純粋にキッチンとしての美しさを追求したもので、最初に見た時は私自身かなりショックでした。キッチンが台所と呼ばれた時代からシステム・キッチンに進化した時、大きく変わったのはキッチン・デザインの考え方です。デザインの美しさというのがシステム・キッチンのキッチンとしての所以で、いくら機能的であっても「美」を感じないキッチンはシステムキッチンとは言えないという事です。
でも実際にデザインする場合、やはりどうしても一般的に要求されるであろうキッチンの機能にデザインが制約されてしまうことは普通に起こることです。しかし、過去のキッチン・デザインの変遷を見てると、デザインが大きく変わる時は、その時のキッチンの機能としての常識を大きく踏み出し、全く違う角度からデザインした時だと思います。オンウオール型からはアイランドにキッチンのデザインが変わった時もそうでしたし、もっと昔では土間に置いてあった台所が床に上がった時もそうでした。
「FINESSE」はともかくキッチンのデザインを「美」という視点を最優先してデザインされています。少し周囲を暗くして見てると、本当に美しい。この透明の物体の美しさをじっと見てると、細部まで拘った吉岡徳仁の美意識が強烈に迫ってきて、全体だけでなくディテールの計算された美しさに愕然とします。
このキッチンが出現した事で、キッチンのデザインは近い将来次のステージに移行するのだと思っています。
CEO TOYO Kitchen STYLE
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