TITLE:未発表の商品②

前述の投稿で書いたように未発表の商品が含まれてるのはこの部分です。
お分かりになりますか?
正解のコメントをして頂いた方にはKartellのジェリーズ ファミリーのコーヒーセットを送らせて頂きます。
勿論、社員とその家族は対象外です。

コーヒーセット
http://kartell.co.jp/item/20991.html

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2FMbosD

TITLE:未発表の商品

TOYO KITCHEN STYLEのページにも掲載した写真なのでもう見られた事はあると思います。
この写真はトーヨーキッチンスタイルがキッチンを中心としてインテリア全体を提案できる企業を目指してるとしたら、実際に住宅のインテリア全体をトーヨーキッチンスタイルが扱っているインテリア商品で計画したらどんなインテリアになるだろう、そんな思いで作成した写真です。

いかがでしょうか?

まだ未発表の商品が2点すでに写真の中に入っています、気が付かれた方はいらっしゃいませんか?

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2FP9rvE

TITLE:「マテリアル ミックス」の考え方を取り入れた「PUTTO Agio」

1988年に発売したPUTTOの5年後、Spiga Dueのコンセプト「マテリアル ミックス」の考え方を取り入れてモデル チェンジした「PUTTO Agio」です。
アルミ フレームの収納扉やステンレス製のレンジフード、そしてキッチンの前の壁面に付けられたは壁面収納はSpiga DueからのDNAです。

印象的なのはキッチンの前にあるコンパクトなアイランド キッチン「スパイコ」です。システム キッチンの限界を感じ始めていた頃で、キッチンのシステムに依存しないキッチン パーツを加えることで、キッチンのシステムにより多様性を持たせることが出来、デザイン的にも機能的にも大きなブレークスルーを可能にする事を期待して開発したのですが、時代が早すぎたのか、それともニーズそのものが無かったのか、殆ど売れませんでした。

それでもこの考え方は思い入れがあって、いつかは再度挑戦してみたいと思ってます。
スパイコは失敗しましたが、このキッチン「PUTTO Agio」は大成功でした。このキッチン以降、日本のキッチンデザインもマテリアル ミックスの時代に突入することになるのです。

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2DGh8V9

TITLE:オン ウォール型とアイランドの中間的なキッチン「Spiga」

このキッチンはオン ウォール キッチンでありながら壁を必要としないというキッチンのプロット タイプ。

キッチンの両端の2本のステンレスの収納も兼ねた柱でキッチン全体を支えるという構造で、まさにオン ウォール型でありながら部屋の何処にでも置けるというキッチンです。
キッチンを料理をする為だけの道具ではなく、家族が集まり、「食」を中心とした家族のコミュニケーションの場としてのキッチンを考えると、どうしてもアイランド キッチンに行き着くのですが、当時はやはりオン ウォールが主体でしたので、オン ウォール型とアイランドの中間的なキッチンをイメージするとどうなるかということで開発したのがこのキッチン「Spiga」です。

このキッチンは次の「Spiga Due」に繋がるのですが、Spiga Dueではアイランドという考え方を一時止めて、この「Spiga」で取り入れたマテリアル ミックスを実売モデルで継承したのと、コミュニケーションという考え方を一時横において、料理をするという純粋な意味で効率的なキッチンはどうあるべきかという考え方で開発された商品です。

この「Spiga Due」で開発されたシンクの考え方が3Dシンクに繋がっていったのは言うまでもありません。

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2Dd62WF

TITLE:1986年に初めてハイエンドのキッチンを目指して発表した商品

このキッチンは1986年に初めてハイエンドのキッチンを目指して発表したアーバンコアという商品です。

このキッチンも現在と同じように単なる料理をするためのキッチンではなく、「食」を軸とした生活の中のコミニュケーションを図ると言う意味で開発したキッチンで、キッチンとダイニングが一体化しているのが特徴です。
また、トップの部分に敢えてステンレスを採用しました。ご存知のように弊社はステンレスの加工を得意する会社だったので、ハイエンドのキッチンの場合もステンレスを使ったトップを採用したいと考えました。当時ステンレスのキッチンというと、どちらかというと普及型のキッチンのイメージが強かったのですが、それはステンレスがデザインされてない事でそうしたイメージを持たれてしまったと思い、デザインをきちんとする事でステンレスも高級感を持った素材になり得ると考え、ステンレスをトップに使いながら高級感溢れるキッチンを完成させました。。
このキッチンがTOYO KITCHEN STYLEのキッチンの原点です。今から31年前のキッチンですが、今見ても新鮮だと手前味噌ながら思います。

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2DEoTKY

TITLE:青山に最初のショールームを出した時のお話

青山に最初のキッチン ショールームを出した時の話をもう少し詳しくお話します。
弊社のショールームは青山の前は麹町にショールームがあったのですが、家主と少しトラブルがあって、出て行かざるえなくなった時、原点に返ってハイエンドのキッチンのショールームのロケーションとして考えた時青山を選びました。当時のキッチン ショールームは殆ど新宿に集中してて、いわゆる「住宅設備機器」という切り口で、ボイラーやサッシと同じ範疇の商品と考えられていて、その意味からショールームの立地としては新宿が最適だと考えられたのだと思います。
しかしうちが目指してるのはハイエンドのキッチンであり、その意味では住宅設備機器というジャンルで考えるのではなく、むしろデザインという切り口の商品だとしたら、ショールームの立地は新宿ではなく、もっとファッションやデザインのイメージが強い青山だろうと考えた事を思い出します。
当時は青山はファッションの街で、キッチンのショールームはおろか、インテリアのショールームとしてはArflexがあったのみでした。
青山にショールームを出した時にイメージしたのは、日本中のハイエンドなインテリアやキッチンのショールームが青山に集中すれば面白いことになると漠然と考えていました。それが今では青山は日本のハイエンドなインテリアのショールームが集中する場所になってきたのを見ると、何か感無量です。
写真は最初に青山にショールームを出した時に発表した「Spiga due」というキッチンです。当時ヨーロッパで始まったマテリアル ミックスという考え方をデザインに取り入れた日本で最初のキッチンです。

CEO TOYO KITCHEN STYLE(フェイスブック)
http://bit.ly/2DEMvPK

TITLE:第3回デザイン経営者フォーラム 神戸

 神戸市が主催する「第3回デザイン経営者フォーラム 神戸 」という催しに講師・バネリストとして招待されたので出席してきました。
 数年前に「デザイン・エクセレント・カンパニー」という賞を戴いたので、その関係で招待されたようです。

 私以外の講師・パネリストのメンバーは次の通りです
市村 次夫さん
株式会社 小布施堂/株式会社桝一市村酒造場 代表取締役
栗菓子の製造と販売/日本酒の醸造と販売
http://www.obusedo.com/
井上 英明さん
株式会社パーク・コーポレーション 代表取締役
生花小売業(青山フラワーマーケット)
http://www.park-corp.jp/
福光 松太郎さん
株式会社福光屋 代表取締役社長
酒類の製造と販売/基礎化粧品の製造と販売
http://www.fukumitsuya.co.jp/
横井 啓之さん
株式会社ABC Cooking Studio 代表取締役社長
料理教室「ABCクッキングスタジオ」の運営
http://www.abc-cooking.co.jp/
神戸を代表してこのお二人もあとでパネリストとして登場
岩田 弘三さん
株式会社ロック・フィールド代表取締役社長
そうざいの製造と販売
http://www.rockfield.co.jp/
矢崎 和彦さん
株式会社フェリシモ 代表取締役社長
カタログやウエブを用いた
ダイレクトマーケティングビジネス
http://www.felissimo.co.jp/
 内容は単なるデザイン論ではなく、デザインというものを企業経営の中でどう生かして行くのかという内容で、私自身も他の講師の話を聞きながら随分と刺激になりました。
 それと、自分の経営の手法というのは一般的な経営手法から考えると少し異端なのではないかと思ってましたが、この日に集まった経営者の皆さんが実践して見える経営手法に随分と共通点があるのには驚きました。皆さん同じような事を考えてみえてるんだなという事で、少し意を強くした次第です。

 フォーラムが終わって会場を移しての懇親会になりました。
 懇親会は参加者は有料だったにも関わらず、会場は満杯状態。通り抜けるのも一苦労するほど人が溢れていました。
 関西でのこういった催しは始めて参加したのですが、驚いたのが参加者と講師との交流がもの凄く活発で、名古屋や東京のこういったイベントとは随分と違っていました。やはり関西はならではの活気だと思いました。

 懇親会も終わったので、フォーラムに参加していた神戸の友人の案内で神戸市内のバーに繰り出しました。

 場所は神戸市内の異人館通りから少し離れた、下町の商店街風の場所。
 1階が酒屋さんで、2階が不動屋さんらしい・・
 でも、、バーはどこにもない??
 友人がここがそうだというので中に入ると、店内の左と正面にワインが並んでいる。左側はワインセラーになっている。店の右側はカウンターとテーブル席が並んでいた。
 つまり、ここは酒屋さんで、酒屋さんのワインを買って、そのワインをそのまま持ち込んで飲むということらしい。黒板には軽いフードのメニューが書いてあるということはフードを頼めるという事らしい。

 システムも分かったので、早速ワインセラーに飛び込んでワインをセレクト。
 最近はアメリカはナパのワインに嵌ってるので、この日もナパのシーラ種の赤ワインと、カベルネ・ソービニヨン種の赤ワインをセレクト。
 このバー、、極めて居心地がいい。
 ついつい、調子に乗って日が変わるまで飲んでしまったけど、友人とワイワイ騒ぎながら飲むワインは、意外と次の日に残らない。
 このワイン・バー、、機会があったらもう一度行ってみようと思う。

TITLE:パトリシア・ウルキォラはいなかったけど・・

 名作「カボシュ
 デザインはいま世界で一番旬なデザイナー、パトリシア・ウルキォラ
 ISOLAロッソジャポネーゼのプレゼンテーションに使う照明として白羽の矢を当てたのがこの「カボッシュ」。近未来的なデザインなのだけど、少しレトロで、和のインテリアに奇麗に馴染むという、不思議なデザイン。日本のボンボリを少し連想させる。

 サイズは「大」「中」「小」と3サイズあって、使い方によってイメージが完全に変わってくる。ロッソジャポネーゼでは、「小」を三連、高さを変えて吊ることで、より印象的なプレゼンテーションが出来たと、ちょっと自負している。
 この「カボッシュ」は最近イタリアで急成長している「FOSCARINI」(フォスカリー二社)によって製作・販売されている。
 この「FOSCARINI」はユニークな会社で、社内に製作部門を持たないという、最近の言葉で言うとファブレスな会社だ。つまり、デザインと企画、そして販売だけに特化する事で、多種多様な素材を自由に使いこなし、新しい照明デザインを世に送り出している。

 この「FOSCARINI」社に訪問してきた。ベニス郊外、ピストージ社とは方向は違うが、ベニスから車で30分ほどのところある。
 デザイン企画と販売だけに特化した会社らしく、本社は緑に囲まれた、とても美しい建物で印象的だ。内部はオフィス・スペースと最終の梱包工程、そしてウェアハウスだけで、製作部門は持たなので、内部も本当に清潔で美しい。従業員のユニフォームは赤の「Campion 」社製のウェアーに「FOSCALINI」のロゴが入っていて、とてもお洒落。さすがデザインに特化している会社だと思った。

 輸出担当役員のMr.Luca D`Alpas と記念写真をパチリ。場所はプレゼンテーション・ルーム。天井からは六本木ムーブルにも展示してあるTomDixinのワイヤーのシャンデリアが吊るされて印象的だ。

 実は、この「FOSCALINI」社の日本の正規代理店は、うち以外にももう一社ある。このもう一つの代理店は何故か価格をかなり高めに付けている。どうしてそんなに高く設定しているのかは、他社の事情なので良くは分からないが、ともかくTOYO KITCHENより遥かに高い。
 この価格差が説明出来ないのだと思うけど、あるテレビ番組の中で、この代理店が扱っている「カホッシュ」だけが正規輸入品だと説明しているのをたまたま見かけた。これは、TOYO KITCHENが販売している「カボッシュ」は正規輸入品ではないと言われてると同じ事なので、すぐにそのテレビ局に抗議のメールを送ったのだけど、なしのつぶてだった。
 その後、調べてみると、当社の扱っている「カボッシュ」は正規輸入品ではないと聞いたがという問い合わせかなりあった。真偽の程は不明だが、もし、この話がもう一つの代理店が流通に流しているとしたらちょっと許せないと思った。

 もう一度確認の意味で書くのだけど、TOYO KITCHEN は「FOSCALINI」社の日本に於ける正規代理店で、従ってうちが販売している「カボッシュ」は正規に輸入された商品なので安心してご購入ください。
 ちなみに、TOYO KITCHENの「カボッシュ」の価格は次の通りです。
 カボッシュ (小) ¥ 90,300.
 カボッシュ (中) ¥ 189,000.
 カボッシュ (大) ¥ 336,000.
 ご確認ください

TITLE:サローネ事前情報(4)

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 サローネ開催までもう一週間を切lりました。サローネの情報は洪水のように溢れ始めているので、、今更私が語るまでもないと思います。今日はちょっと視点を変えて、展示内容やイベントについてではなく、ビジネスや、こういったサローネの開催を支えるイタリア社会の背景について書こうと思います。日本のマスコミがサローネをビジネスという視点で報道することは少ないので、インテリア・ビジネスに携わっている方には、ちょっと面白いかと思います。




 日本では、どうしてもサローネの興味の大半がデザインという側面のみで語られる事が多いのですが、実はサローネというのは壮大なビジネスの場なのです。イタリアでは「ビジネスのサローネ」「デザインのアビターレ・イル・テンポ」と言われてますが、余談ですが、日本では何故かこの「アビターレ・イル・テンポ」の知名度が極端に低いのは、日本のマスコミがサローネにだけ関心が向かっているせいなのでしょうね。

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 しかし、最近のサローネは単純に商談の場ではなく、世界中のデザイナーが実験的なプレゼンテーションする場となりつつあるので、どうしても日本からの参加者の殆どの興味が「デザイン」という部分にのみ集中しています。それも、サローネ全体を見るのではなく、世界的に有名なアーキテクトがどんなデザインの商品を発表するのか?もっと極端なケースでは、日本人のデザイナーの作品にのみ興味が集中するという笑えない話もあります。また、最近では日本の会社の出展が増えてきているので、日本の会社の会場だけを見て廻るという、もっと笑えないというより、不思議な参加者も増えてきています。ミラノ2泊組と言われる参加者ですね。

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 まず、話を始める前にサローネの規模について理解をして貰う必要があります。サローネに出展する会社は、会場内と会場外も含めて2000社から3000社の間だと言われています。イタリアの商工会議所の家具メーカーとして登録されている会社は3万社らしいので、サローネに出展するのはイタリアの家具メーカーのほんの一部だとも言えます。



 そのサローネに参加する2000社から3000社のメーカーが、この時期に一斉に新製品を発表する、実はこれがサローネなのです。一つのメーカーが発表する新製品は少ない会社では5種類ぐら、多い会社だと20種類以上の新製品を発表します。そうすると2000社かける、10種類の新製品という事になると、なんとサローネ期間中にはなんと最低でも2万種類以上の新製品が発表されるいうことになります。

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 一つの産業が同時期に2万種類の新製品を発表するという状況を、日本のどんな市場にあてはめて考えても、とんでもない事態だという事がすぐに理解をして貰えると思います。日本の会社が出展しても、日本人のデザイナーが新作を発表しても、サローネ全体としてみるとほんの一部の出来事で、イタリアで注目される事はとても難しいのが現実です。ただ、日本人デザイナーやアーキテクトの位置はかなり高くなってきているので、イタリアの有名メーカーがこぞって使い始めることで注目はかなり浴びるようにはなってきています。
 デザインという側面からだけでサローネを見るのも確かに楽しいし、面白いとは思うのですが、私のブログを読んだ方は、今回のサローネではその規模や、2万種類の新製品を生み出すイタリア人のパワーと情熱、それと、それを支える産業構造を実感して欲しいと思います。そして、振り返って、日本のインテリア産業やインテリア市場への疑問を持って戴ければ幸いです。

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 まず、サローネで発表される製品の多様性はどこからもたらされているのか?2万種類の新製品は当然ですが似たような製品はあるのですが、なんせ2万種類なのでその多様性といったら想像を絶します。では、この多様性を可能にする産業システムはどうなんたろう?また市場としてこの多様性を受け入れる事が出来るイタリアのマーケットとはどんな市場なんだろう?興味は尽きません!!写真はハンドメイドの臭いがプンプンするブリキの椅子。これもれっきとしたメーカーの商品
 このイタリア家具産業の多様性に興味を持たれた方は、「イタリア・デザインの秘密」も併せて読んで貰うと、より面白いかもしれません。


 振り返って、日本のインテリア市場はあまりにも似たような製品が氾濫し、多様な価値観を持つ製品が市場の中で殆ど見られないのはどういう理由なのか?それが、日本のユーザーが均一な趣向の中に埋没して、多様な価値観やデザインはもともと求めてないのか?それとも、日本のさまざまな規制や、日本の流通システムがそれを阻害しているのか? そして、これからの日本のインテリア産業や家具産業どうなるのだろう?現状のままの均一性の高いマーケットとしてこのまま継続していくのか?それとも、インテリア・家具マーケットの成熟度が上がるに連れて、イタリアのような多様性を受け入れるマーケットに変わっていくのだろうか?毎年サローネに行く度に、私はこんな疑問を繰り返し心の中で反芻してしまいます。



 次に、イタリアの家具産業の現状です。2006年度のイタリア家具産業の規模は6兆円だそうです。輸出は2兆円といいますから、生産量の三分の一は輸出と言う事になります。日本の家具産業の規模は知りませんが、恐らくイタリアの規模はとんでもない規模だと思います。前述の多様性を可能にするのはこの産業規模の大きさと言うことが出来るかもしれません。
  最近のイタリアの家具産業でもう一つ顕著なのは、投資グループによる家具とファション産業のグループ化、再編成と言ってもいいかもしれません。



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 写真はロン・アラッドとドルチェ&ガッパーナとのコラボレーション。会場はドルチェ&ガッバーナの専用ランナウェーイ。これもインテリアとファションが急速に近づいてきた事による新しいサローネの傾向の典型的なケースだと思います。




 大きな投資グループは二つあり、ひとつはフェラーリの社長 ルーカ・コルドーネ・ディ・モンテゼーモロや、Tod’sグループの 社長 ディエーゴ・デッラ・ヴィッラらが率いるシャルメCharmeグループがあります。「ポルトローナ・フラウ」、「カペリーニ」がこのグループになります。
 二つめの投資グループはオペラ・グループです。このグループのメインの企業は「ブルガリ」であり、このグループの中にはB&BMoooiが傘下にあります。Boffiがこのグループに入ったという噂を聞きましたが、単なる噂だけかもしれません。
 この投資グルーブ下で、インテリアとファションが産業として融合が進みつつあり、イタリアのインテリア産業もより大きな資本をベースにしたダイナミックな経営戦略を取り始めています。このことが最近のサローネの華やかさにも繋がっていると感じています。

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 このようにサローネをデザイン以外の視点で見ていくと、また違った意味でのサローネの感じ方や見方ができると思うのです。
 サローネの事前情報も4回目となりました。2007年度のサローネの事前情報については今回で最後にします。「参考になった」と思っていただけたら幸いです。次は帰国してから、また独断と偏見も交えながら、私なりのサローネのレポートをしようと思ってます。




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 最後に、もう一つのサローネの楽しみ方は、サローネ期間中は会場内、市内を歩いていると突然に有名なアーキテクトに遭遇します。インテリア好きとしては邪道ではありますが、芸能人に遭遇したテーンエイジャーのように単純にミーハー的に出会いを楽しむというのがあります。出会いがあったら、すかさずデジカメに収録してコレクションでもしてみましょう。
 写真は2006年のサローネ会場で見かけたカンパーナ兄弟。会場内にはさりげなく世界的に有名なアーキテクトやデザイナーが溢れているます。あるパーティーでシャンパンを飲みながらふと振り向いたらガェターノ・ペッシェがそこに立ってたことがある。ペッシェの大ファンとはもうそれだけで大感激でした。
 
それではサローネ会場の、「Ycami」のブースでお待ちしています。フィエラの12号館になります。