TITLE:サローネ2007(8) edra編

 edraというのは本当に不思議なメーカーだ。発想も新しいし、意表を突いてくる。プレゼンテーションもかなりユニークだ。

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 始めてedraを見た時は、こういった製品を創り出す家具メーカーが会社として経営が成り立つというのはとても不思議に思えた。ある意味ではエッヂの部分だけを切り取った製品を作っている訳だけど、エッヂの部分であればあるほど、製品としては面白いが、販売ということになると自分でマーケットを狭めてるだけで、とても経営が成り立つほど売れるとは思えなかった。しかし、こういったedraのようなメーカーを受け入れることができるというイタリアの市場の多様性と懐の深さというのは、ただただ感服するばかりだ。
 edraの今回のサローネでの新製品です。

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 皮のシート片で覆われた椅子。皮は茶、白、黒の三色。デザイナーはカンパーナ兄弟。

 最近多くのメーカーから大型の変形ラウンジ・ソファーが出ているが、もともとedraが始めたもので、今年も新しいデザインのものが出てました。デザイナーはINGA SEMPE。余談ですが、ロッソジャポネーゼの古民家の写真の手前に置いてあるソファーはedra製のラウンジ・ソファーです。





 「接吻」と名づけられたソファー、、以前からあるデザインだが、貼り布がグフスィック的に処理してある。良く見ると男女が抱擁して接吻している絵だ。




 





















 edra社のショールームの地下、巨大なラウンジ・ソファーが広いスペースに散在している。これだけで絵になる光景だと思いませんか。

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 昨年発表されていたスワロフスキーを散りばめたソファー。ちょっと座るのが怖いが、キラキラと光る表面が美しい。



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 トルトーナ地区の新しいデザイン・ホテルのラウンジに大量に置いてあったedra社のMasanori Umedaの花のソファー。edra社の家具はこういったスペースにとても映える。




 ともかく不思議なメーカーだ。特に、マッシモ・モロッツィ(Massimo Morozzi)がアートディレクターを務めるようになってから面白くなったと言われている。ファションもデザイナーの時代から、ディレクターの時代だと言われている。家具・インテリア・メーカーも同じように、これからはデザイナー主体ではなく、ディレクターの時代が来るのかもしれない