今日は決勝、でもまた生憎の雨と霧。雨は予選よりは少し多いが、霧が少ないようなので、なんとか開催出来そうだと勝手に決めて、いざレーストラックへ出陣。
レース場内は、さすが決勝というだけあって、昨日とは比較にならない程の観客、凄い人出だ。雨具に身を包んだ人の群れが延々と続いているという光景は、ある意味では一種異様な気がした。
メイン・スタンド前のメーカーのブレゼンテーションブースには、過去のHONDAの栄光ともいえる、リッチーギンサーが乗って優勝したHONDA・F1 が展示してあった。いまのHONDAはなんかトヨタの焼き直しみたいな会社なってしまったが、あの頃のHONDAは本当に面白かった。
私の後輩でやたらF1に詳しい男がいて、実はこの後輩、知識は脱帽するほど豊富なのだけど、その偏り方もまさに脱帽に値するという、そんな不思議な後輩だ。まあ、後輩というより、尊敬する友人と言った方がいいかもしれない。どんな方向に偏ってるかは、彼のブログを見れば一目瞭然なので、ぜひ覗いてみて欲しい。
彼にこの栄光のHONDAマシンの話をしたら、こんなメッセージを寄せてくれた。
「ホンダのF1デビュー作RA271はエンジン横置きV12。シャーシも当時主流だったパイプフレームじゃなくてモノコック。設計したのが第二次世界大戦中の飛行機屋さん。撃たれるわけないのにガソリンタンクはボディ各部に分散したゴム製。機銃で撃たれてもガソリン漏れない(笑
エンジンなんかむき出しで良いのに、本田宗一郎「ワシの車がエンジンむき出しとは何事か!」の一言で、しっかりエンジンもサスもシャーシに中に納めた。
その改良型のRA272をリッチーギンサーが運転して、メキシコで勝つんだけど・・・初開催のメキシコGP。?地の薄い空気でガソリンがちゃんと燃えなくて他チームが苦労している中、ホンダだけはすいすいと優勝・・エンジンの設計とエンジニアが飛行機屋さんだもん(笑
この後、ホンダチームは勝つために、ローラのシャーシにホンダエンジンを積んだRA300と、本田宗一郎率いるホンダオリジナルRA302チームに分かれて・・・そりゃもうあんた、RA302なんか3000CC空冷、しかも冷却システムなしの自然空冷って、バイクじゃね〜つ〜の(笑 」
ともかく、あの頃のHONDAは夢を感じさせてくれた。
余談だけど、アメリカ留学を終えて帰国して、日本で最初に購入した車は CIVIC だった。その後、HONDAの車に乗り継いだけど、HONDAの車造りの思想が確実に変わって行くのを目の当たりにして、徐々にHONDAから距離を置いてしまった。
ちょっと話題が逸れてしまったので、F1の話に戻します。
現代のF1で特筆すべきはエンジンの出力と車の軽量化だという事は誰も知っていると思うけど、どれだけ軽量化されてきたのかという具体的な数値は意外と知らない。写真はフェラーリ車のフロント部。全てカーボンファイバー製で、写真では実感出来ないが、メカニックが二台分のフロント部をひょいと片手で持ち上げて運んでるのを見て、ちょっとした目から鱗だった。
エンジンの重量については、まさに衝撃的な軽さで、僅か95Kg。19000回転で800馬力を絞り出すエンジンの重さとはとても思えない。
食事をして暫くブラブラしていると、いよいよ決勝が始まった。23台のF1カーが一斉に吹かすエンジンの音は、まさに轟音。耳栓なしではいられない。先頭はマクラーレンのハミルトン。最後尾は日本人のドライバー二人、佐藤琢磨と山本左近。レースそのものは、霧と雨の関係で、イェローフラッグが出たままで、先頭のペースカーに引きずられて20周近くレースが始まらなかったのは、ご存知の通りです。
いらいらしながら待っていると、ようやくレースが始まった。凄い水煙を立てて失踪するF1カー。これでは後ろの車は何も見えないと思ったが、後からニュースを見ると、実際に視界は殆ど遮られていたとか、佐藤琢磨がインタビューで言ってた。
レースも凄いけど、ピット・ワークもかなり見物だった。実際のレースでのピット・ワークを目の当たりに見るのは始めてだったけど、テレビで見るより遥かに速い。
まさに、、「はゃっっ」っていう感じ。
フェラーリのピットワークを、動画に撮ってみた。少しはその速さが実感出来るかなぁぁ??
レースの方は荒れ模様だったけど、結局ハミルトンが安定した走行で優勝。
写真は、レースカーの上に立ち上がってガッツ・ボーズをするハミルトン。
富士スピードウェーイは始めて行ったのだけど、良く知ってる人の話を聞くと、このF1開催の為に200億の巨費をかけて改造したらしい。そのせいもあってか、施設は鈴鹿に較べて格段に新しくて気持ちがいい。
今回のF1の運営について、雨という不運もあったと思うけど、かなり批判があるようで、そのとばっちりが何故か私の方にも飛んできた。仕事の一環として書いてるブログに反感を持たれても何なんで、内容については一部削除、訂正しました。詳しくはコメントをご覧下さい。
最近のコメント