TITLE:正月休みも今日で終わりです

 長いようで、終わってみればあっという間でした。
 皆様のお正月は如何でしたか?
 私の正月は、キムチと散歩の正月でした。
 まずキムチです。
 数少ない私の好きなテレビ番組の一つに「たかじんのそこまで言って委員会」という番組があります。「東京以外全国ネット」という不思議な番組なので、東京の方は U-TUBE で見る以外に見る事ができないということになります。政治的な話題を妙にオプラートに包む事なく、まさに番組名の如く「そこまで言っていいのかい?」というのが妙に痛快で面白い。

 その番組の中で大阪市立大学朴一教授が「ヤバイ」とまで絶賛したキムチが京都「ほし山」のキムチ。キムチ大好き人間として、これを見過ごす訳にはいかないということで、早速に正月用に購入したが、実にこのキムチが「ヤバ」かった。もうおせちはそっちのけで、ご飯とキムチ、お餅とキムチ、あげくの果てはワインとキムチという案配で、あっという間に完食。
 まさにキムチ漬けのお正月でした。
 キムチのお好きな方はぜひお試し下さい。

 最近どうも運動不足だったので、なんか体が重いと思ってたのですが、openersというweb magazine の撮影があり、その撮影された写真を見て愕然とした。
 「デブだ!」
 いつもならゴロゴロ寝正月の私だけど、今年の正月は心を入れ替えて、腹八分目の食事と、適度の運動を、、ということで、名古屋は東山公園の1万歩散歩コースにチャレンジした。

 散歩コースと言っても、東山の丘陵地帯の中を抜けていく、全長は6,200mのロングコースで、ちょっとしたトレッキング気分も味わえるという、全て踏破すると普段運動不足の私にとっては結構な運動量になる。

 コースは雑木林の中にあるので、小春日和の中の木々の木漏れ日がとても爽やかで、気持ちがいい。でも滑りやすい枯れ葉が敷き詰めたようになっている箇所もあるので、きちんと足下を踏みしめて歩かないといけない。

 丘陵地帯なので、こんな急勾配の登りもある。でも、こんな登りで息が弾んでしまう自分が少し情けない。

 一万歩コースの最後は東山タワーを横目で見ながら終わる。早足で1時間、ゆっくり歩けば1時間半はかかるので、結構な運動量になると思う。

 正月の三日間このコースにチャレンジしたので、ちょっとはダイエットの効果はあったのかなと、少し期待して体重計に乗ったけど、針は無情だった。(涙)

 そんなことで、私のお正月は「キムチ」と「散歩」で終わったようです。
 さてっと、、明日からまた仕事モードです

TITLE:いよいよライター・デビューか??

 昨日は今年の仕事納めでした。
 今年は公私ともにいろいろな事があった中で、私としては始めての経験もありました。
 「公」の仕事については、3年がかりで作り上げてきたキッチンのラインアップがようやく完成し、トーヨーキッチンが次の時代に向けてどうキッチンを提案していくかというイメージがお客様に少し理解して頂けるようになりました。
 また、その新しいキッチンのラインアップとしてのコンセプト「キッチンに住む」も、出来上がった製品ライン・アップを見て頂いた事で、お客様により分かりやすくご説明が出来るようになったと思います。
 「私」の方はさておいて、「公」と「私」の中間みたいなところで、いろいろ面白い事がありました。
 例えば、雑誌「GOETHE」の読者モデルとして登場したことで、モデル・デビュー?というのがあり。雑誌「ミセス」でオフィスを公開したのですが、オフィスににフィギュアーがいっぱいあるのが知られた事で、フィギュアーのコレクターとして認知される??ということにもなるわけです。さらには名古屋にGDC NAGOYAというアパレル・ショップをオープンさせたので、服屋さんのオーナーとしてデビューしたということになります。更には、そのGDC NAGOYA で「アラフォーの為のスタイリング」という催しをやりました。これはまさしくスタイリスト・デビュー??という事になります。スタッフの中には「無理無理スタイリスト」という話もありましたが、まあ、それは、それでいいとして、ともかくスタイリスト・デビューということにしておきましょう。

 そのいろいろデビューの最後を飾ったのは、遂に念願のライター・デビュー??をしてしまいました。
 現在発行中の「AXIS」の2月号の紙面に、なんと書評なんかを書いてしまったわけです。それも2ページ渡って、それも英訳付きというのが凄い。

 書評を書いたのは「藤田嗣治・異邦人の生涯」という講談社から出ている単行本で著者は近藤史人氏。サブタイトルには「私が日本を捨てたのではない、捨てられたのだ」とあり、日本とフランスの社会の狭間の中で歴史に翻弄されていく画家藤田の生涯を綴った本です。

 掲載されているページはp.90~p.91です。
 ぜひ本屋さんで手に取ってご覧下さい。
 本屋さんに行けない方の為に、触りの部分をちょっと写真に撮ってみました。

TITLE:GDCを使ってのスタイリングです(その1)

 では,実際にGDC NAGOYAで販売している服を使って,アラフォーの為のスタイリングをしてみますね。勿論ですが40代に限るという訳ではなく、50代、60代の男性にも十分に着て頂けると思います。
 まず、このnabe forumのタイトル写真が変わったのを気づいて貰えましたか?
 この写真は「I`m home」で私の特集をして頂いた時に名古屋のショールームで撮影した写真です。着ているのはGDCのネクタイ付きシャツです。丈が短いので,パンツインをしないで、上からざっくり着ます。パンツはデニムでも,コーデュロイでも,ウールでも、なんでもいいと思います。非常にベーシックなシャツで誰でも着易いのですが、生地が少し厚手なのと、シャツの胸に微妙な切り返しがあり、胸でフィットしても、お腹は少しメタボでも気にならないゆとりがあります。

 この写真は雑誌「GOETHE」に掲載された写真で,スーツはGDCの兄貴ブランド「VENTURA」のツィードです。シャツは上のタイトル写真で着ているシャツと同じものです。タイだけは「Dior HOMME」の水玉です。GDCはこのように非常にベーシックなものが多いので、他のブランドと組み合わせも特に難しく考えるとこはないと思います。つまり、合わせ易いという事ですね。

 VENTURAの黒の革ジャンにGDCの黒のコーデュロイのパンツ。インナーにはVENTURAのアーガイル柄のニットセーターです。こういった黒一色にする場合も、服の質感を微妙に変える事で変化がつき、かなりお洒落に見えると思います。この場合はコーデュロイとレザーの質感の差ですね。また、差し色と言うのですが、黒の中に変化を持たせる色(アーガイル柄のブルーとエンジ)を入れる事で,全体のバランスを少し崩し、それがまた新しいバランスを生むという、ここはちょっと上級になるのですが、ベースの色が黒のように無彩色の場合は比較的簡単です。
 えっと、、帽子は愛嬌です。

 

 ちょっとシックにまとめてみました。このスタイリングもベースの色は無彩色、この場合は黒とグレーです。このようにベース・カラーに無彩色を選べば,スタイリングもそんなに難してものではありません。
 黒のPコートにダーク・グレーのウールのパンツを合わせました。インナーにはブルー・グレーのワークシャツ。それだけでは変化かないので、ワークシャツは敢えて玉虫色の金属ホックが付いたもので合わせてあります。全体として少しシック過ぎるので、、アラフォーの場合はシックはイコール、オジンというイメージもあるので、少し変化を持たせる為にパンツと同じダークグレーのニット・ストールを首に巻かせました。これに帽子を被れば上級者
 中高年の男性の場合、どうしても全体をシックにまとめようとしすぎる嫌いがあるような気がします。社会に埋没した方が心が安らぐという、そんな習性がDNAに組み込まれ過ぎてしまっているのかもしれませんね。でも、シック過ぎて、もともと若さがないイメージをさらに増幅するのではなく、少し着崩すというイメージを持った方がいいかもしれませんね。

 - 続く –

TITLE:Street Fasionは果たしてアラフォーのフFasionとなりうるか?

 今日は久々のファッションの話題です。
 女性と違って,日本の男性は年齢を重ねるに従って、ファッションによって自分を主張するという事が少なくなってくてるような気がします。「出る杭は打たれる」の喩えにあるように、社会の中で突出するよりも、その中に埋没してしまった方が心地よいと思う人が多いということなのかもしれません。いきおい、ファッションも横並びの服を選んでしまう男人が多く、これがごく一般的な日本の中高年の男性像と言っても過言ではないかもしれませんね。

 その状態をブレーク・スルーしたのが、ご存知雑誌「LEON」だと思います。不毛と言われた日本の男性ファッション誌の中でのこの「LEON」のヒットは、当時の岸田編集長をマスコミのスターダムにのせてしまうばかりか、ライフスタイルとしての男性ファッション誌が雨後の筍のように次々と生まれてきました。「LEON」で使われていた「チョイ悪オヤジ」という言葉も流行語になるほどでした。
 写真は雑誌「LEON」と岸田編集長
 私も着てるファッションと風貌から、「ナベさんチョイ悪ですね」と言われることもよくあり、言われるたびに気分を害したものでした。「いえいえ、、チョイ悪が流行る前からチョイ悪なので、ゴク悪ですよ」とか意味のない言い返しをしたものです。
 ちょっと話はそれましが、言いたいのはこの「LEON」に触発された男性のファッションの流行の意味は、もともとお洒落をしたいという潜在的な願望を持っている男性は日本でも多く、それが一般的ではなかったのは、ある意味では日本の男性が社会的に抑圧されていからに他ならないのではないかと思ってます。もしそうだとすると、雑誌「LEON」は一つの革命ではなかったかと、そんな事も思ったりします。

 この「LEON」の中でもてはやされたのが,いわゆるイタリアン・ファッションです。誌面にはミラノの有名セレクト・ショップ「Dantone」や運河沿いにある「ANTONIOLI」の店主がモデルとして頻繁に登場し、ちょとした有名人になったほどです。
 写真はミラノの運河地域とセレクトショップ「ANTONIOLI」の店内
 しかし、やはりイタリア物は価格が高いのと、ファッション性が極端に高いものがあり、着こなしがかなり難しかったりするので,一般的にはなかなか手を出し難いという気がします。私も一時はこのイタリア物を着ていた時期があったのですが、価格的な面でどうしても一点主義にになってしまい、ファッションを楽しむというところまでバリェーションを揃えることが出来ずに中途半端な状態が自分としては不満でした。この時に注目したのが今「ドメスティク」物と言われる服でした。

 「ドメスティク」というのは英語では「国内でデザインされた服」という意味だと思うのですが、実は厳密に言うとデパートに並んでいる服は含まれず、東京の裏原宿と呼ばれた地域から発生した若者向けの服を「ドメスティク」と呼ぶこと多いようです。従って服のデザインも千差万別で、前衛的にファション性の高い服から、ヒップ・ホップ系の服から,ロック・テーストの服まで、まあいろいろあるのには驚かされます。
 写真は裏原宿の典型的な店舗と、夜の裏原宿風景
 今回のテーマ「アラフォーの為のストリート・ファッション」で取り上げるのか、このストリート系でもトラッドのテーストが近い服の話です。この種類の服は価格的にもリーズナブルであると同時に、若者に独占させておくのがもったいない程のファッション性とクォリティーの高さを持って、40代、50代の男性が十分に着こなしができ、かなりお洒落な雰囲気を醸し出すことが出来ると思っています。
 今年トーヨーキッチンが名古屋にオープンしたGDC NAGOYAの扱う服は、このトラッドの臭いの強いストリート・ファッションで、ついに趣味が嵩じて服屋さんまで始めてしまったということですか。
 次回は、このGDCGDCの関連ブランドをアラフォー向けにスタイリングした実例をお見せしようと考えています。スタイリスト、勿論 Takao Watanabe なので、ぜひ期待して頂いてよいかと勝手に考えています。
 余談ですが、キッチン・メーカーの社長にならなかったら、きっとスタイリストなりたかったですね。

TITLE:シーガルフォーと聴導犬

 シーガルフォーという浄水器がある。料理の鉄人の中で使用されていたり、イタリアンの落合シェフや中華の陳健民さんがが使用してたり、プロの料理人が使っているという事でも有名な浄水器。価格も他の浄水器よりもかなり高いが、プロだけでなく一般の家庭でも水に拘る方には人気がある。 トーヨーキッチンでもこのシーガルフォーを指名されるお客様も少なくない。

 そのシーガルフォーの日本代理店のグランド・デュークスの代表からチャリティー食事会のお誘いを受けた。日本ではまだ数少ない耳の不自由な方を補助する「聴導犬」の育成の為のチャリティーで、4人の有名シェフがボランティアで一つのディナーのそれぞれのパートを担当するという極めてユニークな食事会だった。
 今回のシェフ。名前を見ると早々たるメンバーである事がお分かり戴けると思う。

 壇上に並んだ今回ボランティアで参加する有名シェフ。
 会場は目黒雅叙園のパーティー・ルーム。参加者は200名ということで、会場はもう満杯でした。料理研究家で衆議院議員の藤野真紀子さんの顔も見えた。トーヨーキッチンでも最初のINOの開発の際、随分とアドバイスを戴き、現在でもトーヨーキッチンをご愛用戴いている。ご挨拶したら「あら、、渡辺さんって犬好き?」って聞かれた。藤野さんは犬好きで有名で、このチャリティー食事会もいつも参加されているとか。

 食事会のテーブルセッティング
 同じテーブルには元の資生堂パーラーの総料理長や大先輩の千鳥屋の原田会長がみえた。原田会長は日本でも有名なグルメの一人。料理の話は尽きない。

 食事はそれぞれのシェフの個性を生かした感じがして、普通のコース料理のリズムと違って面白かった。こういったフレンチの食べ方は普通のレストランでは不可能なので、とても貴重な体験をさせて戴いたシーガルフォーの引地代表に感謝です。

 最後に聴導犬の紹介と実演があった。訓練するのは特別な犬ではなく、普通の雑種を使うのだそうだ。盲導犬と違って、吠えたりして身障者を誘導するのではなく、接触したり、身振りで身障者を誘導するのだそうで、実際の実演を見るとちょっと感動した。
 聴導犬の育成は最近始まったばかりだそうで、まだ日本には10数頭しかいないのだそうだ。

TITLE:雑誌「GOETHE」の読者モデルになりました

GOETHE」という雑誌があります。その雑誌のOMEGAとのタイアップ記事に読者モデルとして選ばれたので、先日青山のスタジオで撮影がありました。

 打ち合わせ風景です。
 どうして私が選ばれたのかって伺うと、「伝統の中にも革新のイメージのOMEGAとしては、キッチンという保守的な製品の中に、革新のイメージを持ちこんだトーヨーキッチンのイメージが良かった」とのコメントでした。
 ちょっと嬉しかった。
 カメラマンは以前「CASA BRUTUS」でトーヨーキッチンのISOLA-Sの撮影をしたことがあるとか、人と人とは、どこか何かの縁で繋がっているもんだと、妙に納得した。

 撮影風景です。
 上半身だけの撮影なので足下がサンダルというのが、なんかちょっと滑稽だったので落ち着かなかった。いつも撮影はショールームで行われるので、スタジオでの撮影はちょっと勝手が違ったのと、いつもは笑い顔だけど、今回はすまし顔、ということで緊張気味の私です。
 発売は12月とか、、

 当日のスーツはGDCの兄貴ブランドVENTURAのジャガード生地で、肘にレザーのパッチが付いてて、イメージはかなりスポーティーで気に入っている。
 トーヨーキッチンがプロデュースしているアパレル・ショップ、GDC NAGOYAで販売しているのでぜひご覧下さい。

TITLE:INO発表会 南青山ショールーム

 トーヨーキッチンのフラッグシップである「INO」が新たに「バビロン」と「ビブロス」のシリーズを加え、一新されたのでその発表会を全国の基幹ショールームで開催しました。わたしは、南青山のショールームの発表会に出席してきました。

  バビロン・シリーズは日本で始めてのサーボ・モーターで引き出しが自動開閉するシステムを使ったハンドルがないデザイン。ハンドルがない分、デザインがすっきりしてキッチンが一つの塊に見え、他の家具との相性が極めていい。
 展示でビブロス・キッチンと合わせてあるのは、従来ムーブルで展示してあるベネツィアで製作された伝統的な鏡の家具。精緻なクラシックな模様に、鏡そのものはエイジング加工が施されているのでアンティーク的なイメージの家具になっている。
 展示では、こういったインテリアとして合わせる事が難しいと思われる家具も、INOバビロンでは何の問題もなく溶け込んでいるということを実感して貰えれば嬉しいですね。

 壁面には同じくベネツィアで製作された鏡とサイドボード。仕上げはテーブルと同じくエイジング加工とクラシックな文様が施されている。余談ですが、サイドボードはムーブルで展示されていた製品だけど、鏡はムーブルで展示されていたものが売れてしまったので、急遽私物の鏡を展示した。私物だけど、未使用なので販売をする事になったけど、売れても嬉しいような、悲しいような複雑な気分かもしれない。

 INOの新シリーズ「ビブロス」ハンドルは従来のステンレスにクローム・メッキを施したフラットバー・ハンドルに黒クローム・メッキを施したもの。材質は同じくステンレスのSUS304。扉は同じくブラック・クローム調のラミネート板を使用しているので、巨大なフラットバー・ハンドルが扉に溶け込んでいるように錯覚する。このデザインも室内に共存す他の家具とのインテリアとしての整合性を高める為のもの。
 このキッチンのレイアウトはD-LANDと命名した新しいアイランドの形。キッチンとダイニング・テーブルが一体化したキッチンで、「食」を中心としたライフスタイルをイメージしているユーザー向けに開発したもの。

 収納家具で「DARK SIDE」という新しい試みをした。製作は長野県の安曇野の「デラ工房」、デザインはトーヨーキッチンの開発部とデラ工房のコラボレーション。実はこのデラ工房のご主人小野寺さんとは私の講演会に来て頂き、その時始めてお会いして少し話してカタログを頂いたのがきっかけ。忙しかったのでその時はカタログを見る時間はなかったけど、少し後にカタログを拝見して興味を持ち、安曇野の工房まで出かけて行って、製品と工場を拝見した。真面目な物作りの姿勢と、独学で学ばれたという技術力、そして人柄に魅力を感じて一緒に物作りをしたいと思って進めてきたプロジェクトだ。
 トーヨーキッチンとしても始めての試みで、何かと難しい局面も会ったけど、小野寺さんの全面的な協力を得て、こうやって世に出す事が出来た。出来上がった展示を見ると、なんか感無量だった。
 トーヨーキッチンのフラッグ・シップの全面リニューアルということで、事前からかなり評判を呼んで、おかげさまで南青山だけでなく、全国の発表会に沢山お客様に来て頂き、本当に嬉しい。経済情勢がこんな時期になってしまった時に、価格的には上位に位置するキッチンを発売するというのは、少し不安感もあったのは事実ですが、こうやって沢山のお客様に興味を持って頂き、少しホッとしています。
 実は、もうトーヨーキッチン・ウォッチャーは気がついて見えると思うのですが、ここ三年ぐらいをかけて、キッチンの製品ラインを全て変えてきました。今回のINOでとりあえず全ての製品ラインが一新しました。後はこの製品ラインに枝葉を付けて行くという作業が始まりますが、現時点でも、製品的にも、価格的にも、他のキッチン・メーカーに圧倒的な差を付ける事が出来たと自負しています。
 

 発表会が終わって、デラ工房の小野寺ご夫妻と南青山で私が行きつけのイタリアン「AWーキッチン」に繰り出した。名物の「農園バーニャカウダ」とパスタ。ワインはアメリカ産のピノとメルローを二本開けたら疲れも取れた・・ような気がした(笑)
 えっと、料理の写真を撮ろうとしてたけど、完全に忘れてしまったので、写真はダミーで落合シェフのパスタ。当日食べたのは、タマネギだけのパスタで、、タマネギの甘さとパスタが微妙に絡み合って、堪能しました。

 レストランでの小野寺御夫妻、、とても仲が良い御夫婦で、一緒にいて当てられっぱなしでした。奥様はとても優しそうなのだけど、若い頃はチベットを放浪したって聞いて、ちょっとびっくりした。優しさの中に、そういった強烈な冒険心や探究心があるんだと思った。そういった一面が安曇野でのデラ工房を支えてみえるのだなぁぁ。

 翌日はGDCの10周年記念イベントが渋谷のクラブを借り切って行われるので、その為に体力を温存しないといけないので、食事が終わってすぐに帰宅した。なんせこのGDCのクラブイベント、なんと始まるのが夜の10時からというのが、さすがというか、聞いただけで疲れそう。でも、とても楽しみです。

TITLE:EATING + DESIGN 不思議な食事会

 AXISホールで「EATING + DESIGN」という食べることそのものをデザインするという不思議な展示会が開催されている。ディレクターはオランダの女性デザイナー、マライエ・フォーゲルサング(Marije Vogelzang)という方で、クラフトの旗手ヘラ・ヨンゲリウスの元で経験を積んだ方という話だ。
 料理をデザインするのではなく、「食」そのものをデザインしようという、極めてユニークな試みだ。
 その「食」のデザインが何かというデモンストレーション・ビデオの撮影も兼ねた食事会が先日開催されたので出席してきた。極めて興味深い食事会だった。

 テーブルセッティングからユニークだ。テーブルクロスがテーブルから天井まで吊り下げられていて、そのテーブルクロスに切れ目が入っていて、その切れ目から両手と顔を出して食事をするという趣向だ。左の写真が椅子に座って、テーブル・クロスの中に手と顔を出しているので、外から見ると背中とお尻だけ出ている。ある意味ではちょっと滑稽だ。
 右の写真はテーブルクロスの内部で、顔と両手だけが出ている。ある意味、閉ざされた空間のようで、そこに座るだけで妙な親近感か生まれてくる。

 テーブルに座ると、まず目の前には2つに割れた皿に乗せられた前菜のモッツァレーラ・チーズが鎮座している。なんで「割れた皿」?とか、、こんなに沢山のモッツァレーラだけを食べるの?という疑問はすぐに解消した。前の席には同じように2つに割れた皿があるが、ここに乗ってるのはトマトだけ。
 食事が始まると、まず前の席とお皿の片方を交換する。交換すると右の写真のようになり、トマトとモッツアレーラチーズの前菜となる。

 メイン料理はちょっとまた趣向が凝らしてあった。上の写真の4枚はそれぞれの前に並んだ4種類の皿の料理。私は「ポテト」だけ?? 私は「サラダ」だけ?なんてふと思ってしまったけど、実は前菜と同じように皿の料理を互いに廻し合って、それを自分前にあるもう一つの皿に乗せて食べるという趣向だ。つまり、「ロースト・ポーク」に付け合わせで「ポテト」「かぼちゃ」、そしてサイドディッシュとしてのサラダ、、ということになる。
 互いの皿を廻す中で会話も弾み、座はとても和やかな雰囲気となった。食べるだけではなく、なんか共同作業のような気がして、それが互いの気持ちを和らげる事になってるような気がした。

 デザートもユニークだった。
 まず長い皿のようなもの(左の写真)がテーブルに運ばれてきた。皿の上には砂糖が乗せてある。その後にチョコレートとチーズとクッキー(右の写真)が運ばれてきて、それを手に取って前にある砂糖をまぶしながら食べるという案配。砂糖の上に菓子にまぶすときには、ちょうど砂絵のように絵を描くとこが出来、ちょっとした悪戯心を満たしてくれる。

 
 デザイナーのマライエ・フォーゲルサングの話では、もともとプロダクト・デザインを目指してきたが、プロダクトについてはもうありとあらゆるデザインが出尽くした感があり、人間の生活の根本でもある「食」全体をデザインするという未知の領域にチャレンジしたそうだ。
 笑顔が素敵なとてもチャーミングな女性でした。
 写真はマライエ・フォーゲルサングさんとのツーショット。
 食事会の風景はこの「EATING + DESIGN」展の会場で上映されているようなので、興味のある方はぜひご覧下さい。

TITLE:ハイメ・アジョンの家具と、それに似合うキッチン

 ハイメ・アジョン、、スペインのデザイナーで、マルセルワンダーズによって見いだされ,今や世界の若手の5本の指に入ると言われているデザイナーの一人です。
 ここnabe forumのサローネ報告の中でも取り上げていて、いま私が最も好きなデザイナーのひとりでもあります。
 このハイメ・アジョンの家具を日本で独占的に販売することになりました。
 同時に、ハイメの家具に似合うキッチンの販売を始めます。
 発表会は以下の通りです
 期日  2008年10月23日より
 場所 トーヨーキッチン・六本木・ムーブル
    〒106-0032 東京都港区六本木5-17-1 AXISビル B1F

 では,彼の家具を少し紹介します。

 SHOWTIME(ショータイム)シリーズの中からの代表作のサイド・ボードです。
 写真で見て頂ければ分かるように,足に大きな特徴があります。色々なデザインの足があり、その足を注文によって選ぶ事ができます。ですから、写真のサイトボードの足の組み合わせはそのほんの一例です。
 色は、深くて鮮やかなブルーの塗装で、とても印象的なのは言うまでもありません。
 基本的なフォルムはシンプルだけど、装飾性のある足によって、少しクラシックなイメージを見る人に与えてくれます。

 同じくブルーのソファー
 少し小振りで、全体の印象は少しクラシカルです。

 ハイメの一人掛けソファー
 写真は赤ですが、展示はブルーになります。
 背もたれで包み込まれる感じのソファーなので、周囲に煩わされる事なくリラックス出来るような気がするのだけど、、実は私はまだこの椅子には座った事がないので、あくまで推測ではあります。
 同じデザインでガーデンファニチャーもある。
 ムーブルでのプレゼンテーションは、いま紹介した家具の他に、ダイニング・テーブルやダイニング・チェアー、ハイ・ボード、ミラー等もキッチンと共に展示される予定です。

 最後の写真は、そのハイメの家具と同じ空間に鎮座するトーヨーキッチンの新製品INO BABYLON(イノ・バビロン)です。

 キッチンが壁から離れて部屋の中央に位置するのが一般的になってきました。いわゆるアイランド・キッチンです。キッチンがアイランド化するにつれて、キッチンのデザインを考えるとき,LDKの全体の空間インテリアとの擦り合わせがますます必要になってきました。
 今回のプレゼンテーションは、ハイメ・アジョンという独特な世界観を持ったデザイナーの家具とキッチンが同じ空間に存在したとき、キッチンのデザインはどうあるべきかという、トーヨーキッチンとしての答えです。
 キッチンを含むLDK空間のデザインがこれからどう進化をしていくのか、そんな興味を持たれている方、ぜひご覧下さい。

TITLE:パリの街角で、、いろいろ

 パリの話も後一回を残すだけになりましたが、実は、10月22日の新製品発表会に向けて、何かとバタバタしているのでnabe forumの更新も少し滞っていて、読んで頂いている皆様には申し訳ない、、と、、少しだけ思ってます。
 新製品の話は、少し置いておいて、今日はパリで見かけた、私が興味を引かれたけど、ジャンルとしてどう分類していいのか分からないものを集めてみました。

 サントノーレの近くの画廊で見かけた、、なんと「ゴジラ」のフィギュアー。
 ショッピング・カートに跨がって、足にはスニーカー、、そして何故か体中にペンキをぶちまけていて、、手には真っ赤なルージュの口紅、、画廊だから、アートなんだろう思うけど、どんなものでもアートになりうるという時代なんだという事なんでしょうね。
 でも、、 ゴジラ好きとしては、、ちょっと心を引かれるものがある。

 同じく、サントノーレの近くの画廊で見かけた「犬たち」、、恐らく紙粘土ではないとか思う。可愛くないかい!!
 これもアート

 巨大な卵形のシャンデリア
 シャンデリアもいろいろ見てたけど、こんな形状のシャンデリアは始めてお目にかかった。黒バックに浮かび上がる様は、かなり妖しい。一瞬スタンリー・キューブリック監督の映画「EYES WIDE SHUT」に登場する秘密の邸宅を連想してしまった。

 迷彩柄のソファーを発見。思わず喜んで座って記念写真をパチリと一枚。
 ルイ・ビトンが村上隆とのコラボレーションで限定で出してきた迷彩柄のバックといい、迷彩柄がトレンドになりつつあるような気がする。このトレンドはファションの世界だけに留まらず、インテリアのモチーフとして使われ始めても、それは、それでカッコイイのではないとか思ってます。
 先般発売した迷彩柄のスツールも好評だし・・

 街角を歩いていたら「Free Tibet」のデモ隊に遭遇した。