先日H&M について書いたときに、そういえば世界のアパレル・チェーンに関して、名前は知っていても実際の店舗数とか、企業規模について何も知らないことに気が付きました。
それと、日本では最大規模ユニクロですが、世界の中での位置づけはどうなんだろう?という素朴な疑問もありました。
で、、ちょっと調べてみました。
GAP INDITEX(ZARA他) LIMITED H&M
売上高 1兆8717億円 1兆2654億円 1兆2526億円 1兆1354億円
(前年比) (99.5%) (121.6%) (110%) (111.7%)
営業利益 1378億円 2093億円 1380億円 2539億円
(前年比) (67.3%) (124.0%) (119.4%) (116.1%)
<売上比> <7.3%> <16.5%> <11.0%> <22.4%>
期末店舗 3131店舗 3131店舗 3798店舗 1345店舗
(102.6%) (116.3%) (105.8%) (112.7%)
推定1店舗 5.9億円 5.5億円 3.9億円 10.2億円
あたり売上高
時価総額 1兆6906億円 4兆3212億円 1兆2339億円 4兆8412億円
売上規模としてはGAPが一番なのですが、成長率ではZARA、利益ではH&M という事になるようです。GAPは新聞等でも報道されているように、売上は減少して利益もかなり減らしているようですね。
では、ユニクロは世界ではどの辺りの位置づけになるのでしょうか?
売上高 4488億円、
(前年比) (116.9%)
営業利益 703億円
(前年比) (124.1%)
<売上比> <15.7%>
期末店舗 1632店舗(ユニクロは703店舗)
推定1店舗
あたり売上高 3.5億円
時価総額 9589億円
世界のトップ・チェーンと比較すると、売上で約三分の一、利益では最も利益が多いH&Mに比較すると四分の一強、時価総額でも四分の一という事になります。しかし時価総額4兆円を超えるって、日本だとどんな会社があるのか調べてみました。三菱商事が4兆5千億、KDDIが4兆4千億、デンソー、三井物産、東日本鉄道となると、何れも時価総額4兆円を切っている。これを見ても、これらの世界的アバレル・チェーンはとんでもない会社だということです。
ユニクロも感覚的には巨大だというイメージはありましたが、世界とはこんなに差があるとは知りませんでした。ユニクロはこんなに圧倒的に規模の違う相手に世界市場でどう戦うのだろうと興味はつきません。 また、日本市場はGAPやZARAの進出で変わったように、これからH&M の進出、Limitedの進出と続いた場合の変化はどうなんだろう?経営に携わる者としても、注目していきたいと思ってます。
写真は2008年に原宿に建設されるH&M 一号店です。
やはり日本市場だけを相手にしている会社と、世界市場を相手にしている会社は、自ずと企業規模が違ってるということだと思います。例えば、携帯電話がDOCOMOの方式が世界で孤立したという事もあって、日本の携帯電話のメーカーが日本市場だけを相手にしているうちに、世界の携帯電話の市場は爆発的に拡大した事は良く知られてます。その結果、日本の携帯電話のメーカーは生産規模でNokia、MotorolaやSumsungに大きく引き離されて、世界の市場で競争できなくなってしまいまいました。
家具の世界でも、IKEAの日本進出やら、サローネに行かれる方が恐らく実感されると思うのですが、その規模の大きさと多様性、、こういうのを目の当たりに見せられると、日本の市場でしか通用しない日本のキッチンや家具産業が今後どうなってしまうのだろうという危機感を持たざる得ないのです。
余談ですが、リミティッドというアパレル・チェーンについてはあまり知りませんでした。調べてみると面白い会社ですね。「Limited」という一つのブランドだけではなく、グラマラス系の「ビクトリア・シークレット」とか、ヤング・カジュアルの「エククスプレス」とか、スキンケア用品からフレグランスまでブランド化しているようでとても面白い。同じものを大量に販売するというイメージが大手のアパレルチェーンのイメージですが、これだけ大きな規模で、これだけのセグメント化を進めているとは、ちょっと驚きです
最近のコメント