TITLE:サローネ2007(1) 前日

 ミラノにはサローネの前々日に入った。
 もう何回目のサローネだろうと数えると、ミラノ事務所の所長にもう20回は来てますよと言われて、なんか感無量だった。最初の私のサローネの視察は25年前だった。では、ミラノは何回目だろうと聞くと、担当の専務が「私が今回で48回目なので、もっと多いはずですよ」と言われてちょっと数えてみると60回近くになったのには自分でも驚いた。

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 思い出してみるといろいろなサローネがあったが、トレンドの変わり目と、そのトレンドが定着する過程のサローネが一番面白い。今回のサローネはまさにそのトレンドが明確に定着してきたサローネだと誰もが感じたのだと思う。ミラノの新聞や雑誌でも「SALONE DECO」という言葉が頻繁に登場していた。そういう意味から、2007年のサローネは私にとって思い出に残るサローネの一つになりそうだ。



 前々日にミラノに着いたのだが、ミラノ市内は明後日からのサローネを控えて、もう盛り上がってきていた。サローネはMODAを抜いて、ミラノ最大のイベントになってきたらしい。最大のイベントという事は、ホテル代や航空運賃が高いという事に直接つながり、ユーロ高もあいまって、日本からの参加者もかなり出費がかさんだことと思う。でも、会場を見る限りは、今までのサローネで一番沢山の日本人を見たような気がする。
 市内のあちこちにはアーキテクトがデザインした牛が溢れていた。コルソ・コモにも4体の牛が装飾されて展示してあった。面白いイベントだなと思いながら見ていたら、同行した社員が「ベルリン」かどこかで同じようなイベントを見たことがあるそうだ。ベルリンの場合は「熊」だったそうだけど・・

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 しかし、牛と一口に言っても、装飾や色の使い方だけで、随分と変わった顔に見えてくるのはなんか楽しい。カリム・ラシッドの牛は、なんと半分にスライスしてあった。ここまでいくとちょっとグロテスクだけど、そこはカリム・ラシッドうまくまとめ上げている。
 この牛を後ろから眺めているイタリアのおばさんの服の色が、牛のカラーリングとまったく同じだったので、思わずシャッターを切ってしまった。偶然にしてはちょっと笑える!!

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 ドーモの前の「リナシェンテ・デパート」のウィンドウ・ディスプレーも全てサローネ仕様になっていた。世界の有名建築家の作品が競ってウィンドウに並ぶというのはいかにもサローネらしい。ウィンドウに写り込んでるのはドーモというのか、なんかミラノなんだという気がしませんか?
 日本からは「隈研吾」が選ばれていたが、残念ながらガラスに反射してうまく写真が撮れなかった。

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 さて、次回はフィエラ会場からのレポートです。
 ご期待下さい。