TITLE:2011年のサローネです  その11

 サローネ報告もいよいよ佳境に入ってきました。
 今日は2年に一度サローネと併設で催される「ユーロルーチェ」からです。
 照明と言えば、まずバルビエ・トーゾ
 ベネツィア最古のガラス・メーカーとしても知られています。
 トーヨーキッチンもバルビエ・トーゾの照明を扱って2年になりますが、ショールームに展示をしてもその存在感は素晴しい。
 この美しい照明の前では言葉は中の意味も持たなくなってしまう。
 ということで、まず今回の展示で私が気に入った照明の写真を見て戴きます。

 最後にちょっと毛色が変わったディスク・ライト

 即年のサローネでバルビエ・トーゾがトルトーナで特設会場を設けたとき、この可愛いディスク・ライトが発表されてたので、見られた事がある人も多いと思います。
 このデスク・ライト、いよいよ受注が始まります。

TITLE:2011年のサローネです  その10

 市内の会場からもう一度フィエラに戻ります。
 今日はバルセロナ・デザイン、通称「BD」の新作です。

 ガァウリーノ(Gaulino)の椅子が復刻になりました。
 ガウディとカルロ・モリーノのイメージを融合させた椅子。
 カタログに「 A ceoss between Gaudi and Mollino」というサブタイトルが付いています。
 テーブルは新作です。

 ガゥリーノ・チェアーのアップです。
 色はナチュラルとブラックがあります。
 日本のインテリア・シーンもミニマルからようやく脱却しつつあるなか、ガウリーノの様な少し装飾性の強い椅子もこれからもう少しポピュラーになってくると考えています。

 「チェアーB」です
 デザインはコンスタンチ・グルチッチです。
 「テーブル B」という同じくグルチッチのアルミの引き抜きのテーブルがあります。「チェアー B」はこのテープルと同じイメージでデザインされていますので、合わせてセットされると更に美しなります。
 また、「チェアー B」は写真のようにスタッキングが出来す。

 小さい箱を組み合わせるとこで形状が自由に変化するという収納「Free Port」
 今までにない収納の考え方でとても面白いと思いました。
 デザインはMarti Guixe
 彼は自分自身をデザイナーではなく不定形のクリェイターと定義していて、自身がプロダクトのデザイナーと呼ばれるのを嫌っているようで、従って「Free Port」にもデザイナーとして書かれていないというのが何とも面白い。

TITLE:2011年のサローネです  その9

 前回に引き続いてロッサーナ・オルランディーのギャラリーからです。
 本日はピート・ヘイン・イーク
 今回のサローネでは従来の手法のビンテージ加工ではなく、新しい手法のビンテージ加工と新しい素材を使った家具を発表してました。

 鉄パイプにビンテージ塗装を施したソファー、、と、、思ったら、彼の工房が改築した時に出てきたパイプをそのまま家具にしたらしい。
 写真でみてもかなり過激だけど、実物はもっと過激でした。
 その鉄パイプのソファーの奥に座っている白髪の女性はロッサーナ・オルランディー本人です。ギャラリーの展示品に負けず劣らずの強烈な個性を感じさせてくれます。

 木の塊をそのまま積み上げたソファー
 写真はロング・タイプ

 一人が卦けもあった。
 鉄パイプのソファーを見た後では、こんな過激なソファーもなんか現実的に思えたりして、
 こういったピンテージ加工の家具というのは誰が始めたのかは知らないけど、ピート・ヘイン・イークは明らかにこの分野の先駆者である事は間違いは無い。
 トーヨーキッチンでもビンテージ感を持ったキッチン「プロバンス」と、フランスからのビンテージ塗装を施したキッチン「ポトフ」がライン・アップでありますので、こういったイメージがお好きな方はぜひご覧下さい。

TITLE:2011年のサローネです  その8

 今ではサローネでの人気スポットとなったロッサーナ・オルランディーのギャラリーです。
 ジョルジョ・アルマーニのニット部門のアドバイザーをつとめた事もあ彼女です。
 新々のデザイナーの登竜門としても定評があるこのギャラリー。
 マルティン・バースやピート・ヘイン・イークもこのギャラリーから巣立った事でも知られています。

 まずはマルティン・バースのサイド・ボード
 不思議な有機体を思わせるデザインです。
 彼のデザインは「形状の偶然性」というものがテーマとしてあり、アート性の強いのが特徴です。
 トーヨーキッチンも新製品「INO Leone」(イノ・レオーネ)のプレゼンテーションの家具に彼の「SMOKE CHAIR」をセレクトしました。

 黒のフロアースタンド
 これも一つの有機体に見えて、今にも動き出しそう。
 夜の薄明かりの中で見ると、ちょっと怖いかも・・

 椅子とサイド・テーブル

 ミラーとシーリング・ライト
 如何でしたか、、マルティン・バースの世界
 
 次回はピート・ヘイン・イークの新作です。

TITLE:2011年のサローネです  その7

 今日は再度車の話です。

 フェラーリ・カリフォルニアの黒のマット塗装
 日本ではまだマット塗装ってあまり見かけないけど、ヨーロッパに行くとマニアックな車にマット塗装が施されているのを良く見る。
 精悍で、カッコいいって思う。
 メンテナンスはどうなんだろうって、、そんな事を思う人はマット塗装を選ばないよね。

 レンジローパーのニューモデル。
 ちょっと前にレンジローバーに乗ってた事があるけど、四駆としては最高だと思った。
 でも、当時のレンジローバーは電気系統が弱くて参った。
 最近のはそうでもないらしいっていう話だけど、、
 でも、この新型、、ちょと購買意欲の琴線に触れる。

 縦に駐車された車
 これって、何の車なのか知らない。
 昔のチンクチェントが縦に駐車されている光景は以前はよく見た。
 日本はどこもかしこも駐車禁止なんだけど、なんかこれって街の活性化を阻害しているような気がします。都市はやはりもう少し混沌としてた部分があった方が活性化するのではないかと思う。
 昔、アメリカでニュータウン・ムーブメントがあって、石油会社なんかがスポンサーになって、実験的なニュータウンが出来た時代があったのだけど、結局あまりにも清潔過ぎて人がなかなかいつかなかったという話を聞いた事がある。

TITLE:2011年のサローネです  その6

 エスタブのロング・ウッヅでも知られているイギリスのアーティスト、リチャード・ウッヅがミラノのメンフィス・ギャラリーでオリジナルの家具を発表してました。ギャラリーなので、勿論生産量はーが少ない限定生産の家具である事は言うまでもない。

 ご存知のように、ミラノでは家具は家具屋さんだけで販売されるのではなく、アート作品として限定でギャラリーで販売されている事も多いのです。
 写真はサローネ期間のメンフィス・ギャリーの外観。
 リチャード・ウッヅらしく、外観もブリック柄で覆われている。

 リチャード・ウッヅの作品が個人的に好きだというのもあるし、エスタブの日本総代理店をやってるという事もあって、もし作品が気に入れば一つは購入したいと思っていた。
 作品の中から選んだので上の製品。
 ブリック柄のテーブル・トップが建築現場から持ち出したような脚の上に乗っている。
 購入したテーブルはシリアル・ナンバー2で、勿論リチャード・ウッヅのサイン入り。
 10月の東京デザイン・ウィークには弊社の東京ショールームにお目見えする予定なので楽しみにしていた下さい。
 また、このテーブルは「nabe collection」として気に入って頂ける方が見えたらお譲りするつもりです。

 購入後にリチャード・ウッヅとのツーショットをお願いしたら快く受けてくれた。
 それが上の写真です。
 気難しい人だと聞いていたのですが、意外と気さくな方でした。

 上の写真はもう一つのテーブル。
 これは購入しなかった。
 向かってが左がリチャード・ウッヅ、右はメンフィス・ギャラリーの社長

 写真はブリックの上にライトを乗せた照明器具
 ちょっと可愛いと思ったけど、これも購入しなかった。

 ちょっと余談になりますが、nabe collectionというのがトーヨーキッチンのウェブ・ショップにある事はご存知と思います。このnabe collectionというのは、私が個人的に気に入って少量だけ輸入して販売するという主旨のもので、まあ極端に個人的な趣向で展開しているウェブ・ショプです。
 今まではこのnabe collectionでは小物だけに限ってたのですが、これからはもう少し大きい物、つまり家具や照明器具のようなもの迄独断と偏見で収集したものを加えようかと考えています。
 今回のリチャード・ウッヅのテーブルもその中の一つです。
 また、そのうちにブログ等でも紹介するつもりですが、コモ湖のアラブの貴族の別荘が代変わりになって全面改装をした時に出てきたシャンデリアも仕入れてきました。今までトーヨーキッチンが扱ってきたシャンデリアとはまるで違うデザインで、アンティークの臭いがプンプンするのですが、意外とシンプルなのでモダンなインテリア空間にも面白いアクセントになると思います。
 こんな調子で、世界からレアなインテリア商品を集めてきますので、これからのnabe collectionに注目して下さい。

TITLE:2011年のサローネです  その5

 昨日に引き続いてエスタブの第2弾です。

 「ヘイ・ベール」(HEY BALE)
 クッションですが、表と裏の固さが違う事を利用して、2つ以上組み合わせて床置きのソファーのような使い方も出来るという特徴を持っています
 デザインはリチャード・ウッズとセバスチャン・ロング。
 実はこの原型は昨年秋のロンドン・デザイン・ウィークでエスタブが自社のショールームで行ったイベント「Design Against The Clock」の中から生まれてきた商品です。

 上の写真はそのイベントの風景です。
 このイベントは、1日に一人のデザイナーなりクリエイターが、その日のうちに一つの作品を創り出して、それを展示するというものです。まさに、「時間に向かいながらデザインする」という名前通りのイベントでした。
 写真は今回の「ヘイ・ベール」の原型となった作品です。

 写真はちょっと見難いですが、現在発売中の「トーチ」のもう一つ上のサイズです。
 商品名は「トーチ・コーン・500」です。
 エスタブの照明セレクションの中では一番人気のシリーズですので、このサイズも恐らく人気が出るものと老います。

 コーナー用の照明器具「コーナー・ライト」
 デザインはピーター・ブリストル
 シアトルのカーボン・デザイン・グループに所属し、Xboxやボーイング社のデザインにかかわり合っています。
 コーナーを照明で埋めるという発想がとてもユニーク。

 現在発売中のハイジに木製の座面が出来ました。
 ちょっと価格は上がるらしいですが、この方がよりハイジらしい。
 余談ですが、名前の「ハイジ」は「アルプスの少女ハイジ」から来ているというのが面白い。

 明後日はいよいよ東京,大阪、福岡で新製品の発表会です。
 従来のキッチン・デザインの発想を変える「INO LEONE」を始めとして、INOCOREの新製品を是非ご覧下さい。
 キッチンだけではなく、オリジナルのダイニング・テーブル「アトランタ」も同時に発売されます。
 ステンレスの足でありながら、クラシック・テーストを感じるというのがちょっと気に入っています。
 価格も149.000円とお求め易い価格に設定しました。
 サローネ・レポート まだまだ続きます。

TITLE:2011年のサローネです  その4

 今日は「エスタブリッシュト & サンズ」です。
 去年までの体育館のような会場から、ベルサーチ・テアトロ、つまりベルサーチのコレクション会場に場所を移しての開催です。
 相変わらずエスタブらしい、少しペーソスが効いたデザインの新製品が並んでいました。

 まずエスタブ独特のカーボンファイバー製の丸テーブル。
 今回はカーボンファイバーを編んだものを使っているので、ちょっと写真ではみづらいのですが、編み目模様がライトに映えて美しかった。

 私が大好きなデザイナーの一人である「コミティー」の一人卦けロッキングチェアー「ソフト・ロッカー」
 椅子全体を包み込んでいるファブリックが心地よい。
 出来れば、オットマンも欲しいと思った。

 座面が回転するスツール「レボルバー」
 デザインはLeon Ransmeier (レオン・ランスメィアー)
 2010年にロードアイランド・デザイン・スクールを卒業したばかりの新鋭のデザイナー。
 日本ではまたあまり知られてないが、主にDBAゃドローグで活動を続けているようです。
 スツールの商品名は「レポルバー」、座面が回転して、まるでスツールのレボルーですね。

 コンスタンチン・グルチッチがデザインしたソファー「ケープ」
 ソファー全体を布がケープのように包み込む。
 単に覆っているだけなので、シーズンによって色を変えたり、材質を変えたりは自由自在。
 新しい発想のソファーです。
 面白い
 エスタブリッシュット & サンズの新製品は更に明日も続きます。

TITLE:2011年のサローネです  その3

 Kartellです。
 ご存知のように世界を代表するプラスチック家具のメーカーで、ルイ・ゴースト始めとしてインテリアの定番ともなるような家具を世界中に販売してます。
 Kartelの素晴らしい点は、そのプラスチック成形技術と素晴らしいデザイン、そしてお手頃な価格です。
 トーヨーキッチンでは昨年にKartellと直接の販売契約を結びショールームを通しての販売を始めました。現在では東京、名古屋、大阪、福岡の各ショールームですが、今年の春からは全国20ヶ所のトーヨーキッチン・ショールームに販売箇所を拡大する事になりました。
 今まで、Kartellの商品を一部しか見る事が出来なかった地方でも、その素晴らしいデザインと価格を見て戴く事が出来るようになります。夏までには展示が完了する予定ですので、ぜひKartell製品を手に取って見て戴きたいと思います。
 今回のサローネでも意欲的な商品を多数発表してましたので、ここではその一部を紹介します。

 まずジョエ・コロンボの名作チェアー「アームチェアー 4801」の復刻です。
 ジョエ・コロンボのファンとっては垂涎の一品です。
 カラーは黒と透明が発表されていました。
 これは、私も個人的に欲しいと思いました。

 次は日本を代表するデザイナー「吉岡徳仁」の作品
 見ての通り「インビジブル」
 つまり、、「透明」です。
 この椅子の他にテーブルやスツールも発表されていました。
 たまたまブースに吉岡徳仁本人がいましたので、何時頃の発売になるのかって聞いてみました。まだまだプロトタイプの状態なので、発売は早くても来年になるのではないかと言ってました。
 この椅子と、テープル合わせてセットすると、まさにインビジブル、、とても不思議な雰囲気を持ったインテリアが構成出来そうですね。

 パトリシア・ウルキオラのソファー「ホリアージュ」です。
 ちょっとイメージとしてはエスタブリッシュ & サンズのキルトを連想しました。これからのソファーの新しい形だと思いました。
 このソファー、始めて見たのですが、プロトタイプのコーナーではなく、出荷可能のコーナーに置いてあったので、もう注文すると入荷するのかもしれません。
 この新しい形状のソファー、私は凄く好きなのですが、日本で果たして受け入れられるでしょうか?
 余談ですが、本社の応接のソファーを新しく注文しました。
 勿論、いま私が一番好きなソファーであるキルトです。

 先日、1年待ってようやく届いたスタルクの「マスターズ」ですが、早くもカラー・バリエーションが登場しました。このマスターズ、入荷前から大人気で、第一回目の入荷分は殆ど予約で殆ど完売してしまいました。
 マスターズの横にあるのはパトリア・ウルキォラの「カムバック・チェアー」です。これも去年のサローネで発表されていて、ようやく出荷が始まりました。まだ日本には届いていませんが、近日中にショールームに並ぶと思います。この椅子も大人気で、もう予約がかなり入っています。新しい足が追加されていました。
 スタルク、ウルキォラ、この二人の人気は凄いですね。

 照明の「ブルーム」の新型です。
 壁付けと、新しいペンダントが発表されていました。
 実はこの「ブルーム」、数年前のサローネでドルチェ&ガッバーナのコレクション会場で発表されていましたが、その後生産がかなり難航したようで。今月になってようやく少し入荷がありました。これから順次に入荷が始まると思いますが、人気商品なのでお早めにご予約下さい。
 この他で目についたものはルイゴーストのスツールや、昨年発表されていたスタルクのプラスチック・ソファ「マジック・ホール」の出荷が始まったようです。
 そうそう、3年以上かけて開発した、キッチンのまったく新しい形「Ino Leone」(イノ・レオーネ)がトーヨーキッチンのホーム・ページで正式にリリースされました。
 キッチンはここまで美しくなれます。
 ぜひご覧下さい click

TITLE:2011年のサローネです その1

 恒例のサローネです。
 相変わらず世界中からデザイナー、建築家、バイヤー、インテリアおたくが集まり、ミラノ最大のイベントであると同時に、世界最大のインテリア・イベントです。
 でも、今年は世界的に景気がイマイチという事もあってか、例年よりも参加者が少ないような気がしてますが、どうなんでしょうね。また、たまたまかもしれないけど、中国人が少ないような気もしました。

 今年のホテルはトルトーナ地区の新しいホテル「NOW」に泊まりました。
 ご存知のように、トルトーナ地区は市内の展示の中心であるスーパースタジオの近くにあり、ホテルの中でもロビーが展示会場になってると同時に毎晩のパーティーが繰り返され、いいホテルではありますが、ちょっとあの喧噪には少し参りました。
 ロビー付近はカラフルなプラスチックの一体成形のクラシック・ソファーが処狭しと並んでいて、ロビーからしていかにもサローネらしい。

 価格的にも少し高いので、駐車してある車も凄い事になっている。
 手前はベントレー・コンチネンタルGTS、色はちょっと薄めのガンメタ。
 とても精悍
 後ろは、フラーリ・カルフォルニアで、なんと艶消しのガンメタ。
 いいなあっと、見ながら思わず溜息。暫し仕事の事を忘れる私です。

 それでは、本題のサローネ
 まず市内が凄い事になっていた。
 市内のドーモの横には巨大なジュセッペ・アルチボルトの絵画を巨大な立体像にしたものが鎮座していた。
 凄い迫力。

 ネットで元絵を探してみた
 なんていうか、かなり忠実に立体に表現してあるのは驚くばかり。
 トーヨーキッチンで扱っているバルセロナ・デザインから発売されているダリの椅子も、元は絵の中しか存在しなかった椅子なので、こういった絵画から立体を創り出すという文化が欧米ではあるのかもしれませんね。
 それにしても見事な像です。

 その横には巨大な塩の山とその山に散在する馬の彫像
 誰の作品か知らなかったのでTwitterで呟いたら、東京の「SUS GALLERY」の方からミンモ・パラディーノというイタリアの現代アーティストの作品だって教えて貰いました。
 ありがとうございました>TSURUMOTO様
 こういう時、見ず知らずの方に教えて貰う事が出来るTwitterって、なんか凄いですね。
 ー 続く ー