TITLE:ドイツで見かけた気になる車たち

 ドイツで見かけた、個人的にちょっと気になる車たちです。

 ご存知AUDIのミッドシップカー「R8」。一度見たら忘れられない個性的で創造性溢れるデザインは素晴らしいと思う。少しレトロっぽいていうか、インテリアと同じようにDECOの匂いがいるのは気のせいかな??最近発売されたアルファロメオの限定車や、400kmのスピードが出ると言われている「ブガッティ」もかなりレトロっぽい。最近の車のデザインのトレンドになりつつあるかもしれない。

 車のサイドに、なんとカーボンファイバーが外装に使ってある。内装に使われているのを見るのは良くあるけど、大胆に外装のアクセントに使ってあるのを見たのは始めて。かなりカッコイイ!!

 雑誌でジャガーの新しいスポーツカーを見かけた。これもやはりレトロっぽい。始めて見たけど、プロット・タイプなのかどうかはドイツ語が読めないので不明。もし、次期モデルとしたら、ジャガーのイメージ化かなり変わると思う。

 外装に石目のパネルを使ったスマート、、石が貼ってあるように見えて、ちょっとびっくりした。良く見たら、質のいいプリント・パネルだった。

TITLE:ドイツはアスパラの季節

 昨日の朝にドイツから帰国しました。
 この季節はドイツは白アスパラガスが街に溢れています。
 この白アスパラが、実に巨大で、美味しい。

 写真は街で売られている白アスパラ、一緒に写っている指と較べるとその巨大さが分かると思います。

 この白アスパラは食べるとびっくりするくらい柔らくて、筋がないし、日本のに較べると甘く感じる。茹で上げたたアスパラガスにバターソースを掛けて頂く。ドイツの春の味覚が感じられる。

 白アスパラ以外は、御馴染みのドイツ・ソーセージ。ジャガイモと一緒に食べるプレート。ドイツのソーセージも美味しいけど、ジャガイモは何だとおもうくらいうまい。

 ドイツ名物「アイス・バイン」、、日本で食べるより格段に美味しいが、、多分豚肉が違うのだと思う。しかし、量が多すぎてとても完食は私では無理。

 さすがビールの本場ドイツ、週末には明るいうちからビア・ホールは大繁盛

TITLE:サローネ2007(10) おしまい 編

 今回で2007年度のサローネのレポートを終了します。
 お付き合い下さった皆さんには感謝します。

 今回のサローネのトレンドは「ミニマルの終焉」と「DECOの時代の始まり」です。この傾向に私が気がついたのは5年ほど前で、4年前に私が南青山で行った講演の中で、DECOの時代の到来を予言していたのですが、当時は説得できる材料も乏しく、聞いてる方も半信半疑だったと思います。

 ここにきて、説得できる材料は、今回のレポートでも取り上げたように、山ほどあるので、半信半疑の方も少しは肌で感じて貰えたと思います。ミニマル時代が到達する直前の経験から言うと、日本が本格的なDECOの時代の入り口を迎えるのは2,3年後だと思います。従って、今から企画されいる住宅や公共建築物のインテリアに関しては、ミニマルが基調であっても、少しだけDECOの要素を取り入れられることをお奨めします。

 誤解がないように言いますか゛、ここで話していることは「トレンド」の話で、個人の好き嫌いの話をしている訳ではありません。従って今後日本のインテリアが全てDECOの要素を取り入れていくという訳ではないと思います。DECOが好きな人も、嫌いな人もいると思います。しかし、ここでもう一度考えて欲しいのは、個人の趣向といえども絶対的なものではなく、やはりその時代、時代のトレンドに影響されてきます。ミニマルの時代がまさにそうでした。20年前に「ミニマルの時代が来て、アルミやガラスを多用したインテリアが一般的になりますよ」と、話したら殆どの人が信じてはくれませんでしたし、そんな「冷たい」インテリアには住む気がしないとまで言われたことがあります。
 DECOの時代はもうすぐそこまで来ています。
 さて、貴方はDECOの時代に向けて、どんな住宅、インテリアを企画・設計しますか?私の話を信じる、信じないは別にして、一度考えても面白いと思いませんか?
 えっ、、キッチンはどうするかって? それは簡単ですTOYO KITCHENを採用すればそれでOKです(笑)
 
 最後に、私の好きなTomDixonの作品を(順不動ですが)眺めて貰って、サローネの雰囲気を再度味わって戴ければ幸いです。

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 明日からまた海外出張なので、とりあえずその前にということで、サローネ・レポートを終了しました。もともと、自分のメモとして残しているものを公開してしまったので、良かったのか?悪かったのか?だって、ここまで書いてしまうと、今後の当社の方向性を公開しているようなものですから、、 でも、まあいいかっていう感じです。
 掲載の順番は、気が付いてみえるとは思いますが、このトレンドがイタリアでは広く受け入れられている部分から始まって、将来的な可能性を示唆するものが最後の方の掲載です。最後のBISAZZAなんかは、恐らく大半の人が単なるプレゼンテーションの為のプレゼンテーションだけだと思うでしょうね。
 DECOの流れは、これからいろいろな方向性や可能性があります。ファションのように百花繚乱になってくるのか、それとも一つの方向に収斂されていくのか?この答えは、少し時代が過ぎるのを待つ必要があると思います。
 いずれにしてもトレンドの端境期はデザインを考える立場の人間としては、本当に面白い時代だと思います。

TITLE:サローネ2007(9) BISAZZA 編

 DECOのトレンドの流れを受けて、4,5年前から徐々にモザイク・タイルが見直され始めている。数年前にはミニークーパーの表面をカラフルなモザイク・タイルで覆ったプレゼンテーションがトリエンナーレであったり、当社も二年前の「デザイン・セプテンバー」というイベントの中で、モザイク・タイルでアメコミ風のキャラクターを描いたものをキッチンと一緒に展示したこともある。
 この時に展示したベネツィアン・モザイク・タイルで描かれた「アメコミ」や、複雑な抽象柄は名古屋、大阪、京都、福岡、熊本に展示してあるので見られた方も多いと思う。キッチンの壁面にモザイク・タイルのアメコミって、ちょっと御洒落だと思いませんか?
 最近は、日本でもモザイク・タイルが徐々に一般的になりつつあり、INAXは花柄のモザイク・タイルを浴室の在来工法のプレゼンテーションに使い始めたりしている。量産メーカーがこういった量産向きでないアプローチをするのは珍しく、その点では面白い会社だと思っている。

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 今回のサローネではBISAZZAがとんでもないプレゼンテーションをしていた。
 工業製品と言うよりは、アートに近いデザインをしている「JAIME HAYON」と、最近何かと話題が多くなってきている「STUDIO JOB」とのコラボレーションを発表していた。個人的には、このプレゼンテーションが一番面白かった。

 まずは「JAIME HAYON」のプレゼンテーション

 巨大なピノキオ?、表面は全てモザイクタイルで埋め尽くされている。お腹が何故かパックリ開いていて、ゴールドのモザイク・タイルが中から覗いている。

 部屋に散在する不思議なモザイク・タイルの塔。

 会場風景をビデオ・クリップしました。ビデオを見てるだけでも、何かラビリンスに迷い込んだような錯覚に陥ります。

 次は、御馴染みというか、何かと話題の「STUDIO JOB」、最近はファンも増えてきてるみたいだ。スタジオはアントワープにあるという話なので、ファションとの関連性もかなり強くあるのではと推測する。

 巨大なシルバーのモザイクタイルで出来たシャンデリア。綺麗というよりは、なんか不思議な感じがする。その存在感は圧倒的!

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 巨大なシルバー・モザイク・タイルのディシュ・カバーと、壁に掛かった鏡

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 巨大な水差しと、巨大な壁にかかったスプーン。勿論、表面は全てシルバー・モザイク

 ともかく、このBISAZZAのプレゼンテーションは強烈だった。インテリアがDECOに振れるに従って、ミニマルで良く見られた大量生産に都合のいいデザインではなく、量産出来ないような、とちらかというとアートと工業製品の中間的な商品が徐々に増えてきているような気がしていた。このBISAZZAは今回のサローネではその際たるものだと思った。
 こういった流れを見ていると、DOMUSの対談で、ソットサスの「私は工業デザインの話をしているのではない、デザインの話をしているのだ」という言葉を強烈に思い出した。

TITLE:サローネ2007(8) edra編

 edraというのは本当に不思議なメーカーだ。発想も新しいし、意表を突いてくる。プレゼンテーションもかなりユニークだ。

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 始めてedraを見た時は、こういった製品を創り出す家具メーカーが会社として経営が成り立つというのはとても不思議に思えた。ある意味ではエッヂの部分だけを切り取った製品を作っている訳だけど、エッヂの部分であればあるほど、製品としては面白いが、販売ということになると自分でマーケットを狭めてるだけで、とても経営が成り立つほど売れるとは思えなかった。しかし、こういったedraのようなメーカーを受け入れることができるというイタリアの市場の多様性と懐の深さというのは、ただただ感服するばかりだ。
 edraの今回のサローネでの新製品です。

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 皮のシート片で覆われた椅子。皮は茶、白、黒の三色。デザイナーはカンパーナ兄弟。

 最近多くのメーカーから大型の変形ラウンジ・ソファーが出ているが、もともとedraが始めたもので、今年も新しいデザインのものが出てました。デザイナーはINGA SEMPE。余談ですが、ロッソジャポネーゼの古民家の写真の手前に置いてあるソファーはedra製のラウンジ・ソファーです。





 「接吻」と名づけられたソファー、、以前からあるデザインだが、貼り布がグフスィック的に処理してある。良く見ると男女が抱擁して接吻している絵だ。




 





















 edra社のショールームの地下、巨大なラウンジ・ソファーが広いスペースに散在している。これだけで絵になる光景だと思いませんか。

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 昨年発表されていたスワロフスキーを散りばめたソファー。ちょっと座るのが怖いが、キラキラと光る表面が美しい。



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 トルトーナ地区の新しいデザイン・ホテルのラウンジに大量に置いてあったedra社のMasanori Umedaの花のソファー。edra社の家具はこういったスペースにとても映える。




 ともかく不思議なメーカーだ。特に、マッシモ・モロッツィ(Massimo Morozzi)がアートディレクターを務めるようになってから面白くなったと言われている。ファションもデザイナーの時代から、ディレクターの時代だと言われている。家具・インテリア・メーカーも同じように、これからはデザイナー主体ではなく、ディレクターの時代が来るのかもしれない

TITLE:サローネ2007(7) milano fashion編

 今日はサローネを離れて、市内のモンテナポレオーネ界隈のwindow shoppingをしながら、ミラノファッションの最新事情の話をします。
 ご存知と思いますが、ミラノ・ファッションの中心的なショップはミラノの中心であるサンバビラからモンテ・ナポレオーネ通り、それとそこから分かれるスピーガ通りに殆ど集中してます。従って、この辺りをうろつけばミラノ・ファッションの定点観測なるものが出来るわけです。有名なインテリアショップもこの辺りに数多くあり、まさにインテリアとファッションの融合が進んでいるとも言えます。事実、アーキテクトの中にはバッグやベルトやアクセサリーのデザインをする人は珍しくありません。このことがファッションとのトレンドとインテリアのトレンドの関連性を強めている理由だと思います。
 ミラノ・ファッションや世界の先端ファッションを見るとことで、インテリアの次のトレンドが予測できるというのが私の持論です。 そんな視点でこのレポートを読んで頂ければ、インテリア関係者の方も面白いと思って頂けるかもしれませんね。
 今回のミラノはゴールド、シルバーの洪水でした。日本でもメタリックな素材は徐々に一般的になりつつありますが、ミラノはこれが徹底されていました。
 まずはクローム系シルバーからです

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 左はクリッツィアのロング・ドレス、右はベルサーチのロングドレス。どちらもメタリックなクローム調の質感を持つ美しいドレス。価格は知らぬが華なんでしょうね・・ 

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 クリッツィアのカットソー、薄く透ける素材に散りばめた光り輝くシルバーの模様は何で出来ているのだろう?触ると溶けてしまいそうな繊細な質感がはかなげで好感が持てる。

















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 日本でもかなり一般的になってきたクローム素材の靴とサンダル、、サンダルにはスワロフスキーが埋め込んである。
 次にゴールド素材はどうなのか?

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 ロベルト・カバーリのゴールドのベルト、ミラノで最も華やかで高価なブランドだ。ゴールド使いがとても上手い。このブランドはあまりに高価すぎて、日本では殆ど見かけないかった(最近新宿高島屋に店ができたらしい、、)。でも、セカンド・ラベルであるジャスト・カバーリやCLASSは若い女性の間ではかなりブームになっているのだけど、、、



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 ゴールドのサンダルとトップスとバッグ、、日本ではあまり見たことがないブランドだった。私が知らないだけかもしれない。

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 お馴染みのドルチェ&ガッバーナは、なんとマネキンまでゴールドだった。店内にはゴールド素材の服やアクセサリーが溢れていた。
 クローム系シルバーとゴールド素材は、実は5年前程から徐々にファッションに取り入れられ始めてきた。2007年の秋冬のコレクションを見ても、ゴールド・クロームのトレンドは当分続く気配だ。日本でも今年になってかなり溢れ始めている。
 「ファッションのトレンドがやがてインテリアのトレンドとなる」というのが私の持論だが、その持論で行くとインテリアにもクローム・ゴールド系の素材が入ってくる筈だ。事実、今回のサローネでもその気配は感じられたし、ミラノではゴールドを基調としたインテリアのレストランもオープンしている。
 ゴールドは住宅のインテリアでどう使っていくのかというのは、ちょっと考えないと難しいかもしれないが、クローム系シルバーはそんなに難しくないと思うし、今後店舗だけではなく住宅のインテリアにも取り入れられてくると思っている。昨年Grand-Bay INO V-Landでビッグウェーブとクロームメッキのハンドルの組み合わせのキッチンを発表したのも、そんな背景から見て貰えると分かりやすいと思う。


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 カルテルはファッションとのコラボレーションを積極的に進めていた。左の写真はMOSCHINOとのコラボ、真ん中の椅子はなんと安全ピンが敷き詰めてある。右の写真はETROとのコラボ。写真には撮れなかったが会場ではドルチェ&ガッバーナの豹柄の布を張った椅子がカルテルから出品されていた。

TITLE:大阪スタジオが改装オープンしました

 本日、長らく改装中だった御堂筋本町の大阪スタジオがオープンしました。
 大阪は設計が少し古かったので、今回の改装で全体的にオープンにしたのと、セット数を減らして商品を少し引いて見て戴けるようにしましたので、以前よりは格段に見やすくなったと思います。

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 正面を入ると、新製品ISOLAのロッソジャポネーゼが照明のカボッシュと共にセットされてます。バトリシア・ウルキオラのこのカボッシュ、ミラノサローネでもかなりブレイクしてましたが、改めて見ると本当に美しい照明だと思いました。

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 正面から真っ直ぐ進むと、ISOLAシリーズが続いています。勿論、INO V-LAND、ビックウェーブも展示されています。
 大阪の展示ではV-Landもカボッシュのサイズを照明に使っています。ロッソジャポネーゼだけでなく、このカボッシュはいろいろなキッチンに合いそうです。

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 さらに進むと、この大阪で始めて公開されたINOのオンウォールがベネツィアン・モザイク・タイルと共に展示してあります。
 オンウォール・タイプのINOの展示は大阪が初めてなので、私もスタジオでどう見えるのか心配だったのですが、なかなか美しいし、オンウォールでもINOの美しさは損なわれていないので安心しました。この大阪にはINOのペニンシュラー・タイプも展示されてますので、併せてご覧下さい。

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 右手奥の窓際には、世界初のDECOのトレンドを先取りしたキッチン「アラベスク」が展示されています。発売してもう二年になりますが、今年のサローネで見られたDECOのトレンドを見ると、ようやく時代が商品に追いついてきた感がして、ちょっと感無量です。

TITLE:サローネ2007(6) RonArad編

 RonAradにはいろいろな思い出がある。
 勿論、RomArad本人には面識はないが、ミラノでのいろいろな場面でRonAradとの接点があった。何かの縁なのかと思うことがあるが、そういう意味でも大好きなデザイナーの一人だ。

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 最初にRonAradの作品に出会ったのは、うちのミラノの所長がチニ・ボエリの事務所で働いていた頃に設計した「田園の丘陵地に建つ住宅」というのがあって、その内装に何やら鉄の板を曲げた不思議なブック・シェルフを見つけた。RonAradがまだ大きく売り出す前に自分で溶接機やらを持ち込んで、自分の手で製作したものだということだった。まったく不思議なものを作るデザイナー?職人?だと思って、強烈な印象があった。その後、カルテルからBookworm Shelving として樹脂で発売されているのを知った。
 余談だけど、自宅はこのチニ・ボエリの「田園の丘陵地に建つ住宅」をイメージして設計して貰った。勿論、イタリアの田園の丘陵地に建ってる訳ではない。

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 二度目に彼の作品に出会ったのは、ミラノのとあるショールームの地下のバーカウンターだった。このバーカウンターもRonAradが自分で溶接機を持ち込んで製作したというもので、彼特有の不思議な曲線を持つ美しいもので、一目見ると脳裏に焼きついてしまうという強烈なオーラーを発していた。自分で現場で製作するなんて、凄いデザイナーだと改めて思った。このショールームは今は閉鎖されていて見ることは出来ない。

 写真はミラノ城で展示されていた金属ワイヤーの椅子。連続した無数のワイヤーを一つ一つ形状に沿って曲げて形を作っている。気の遠くなるような作業だと思った。
 その後、彼はサローネの際、ミラノ市内の外れにある画廊を借りて個展を始めてから、ぐんぐんとメジャーになってきた。彼の個展で印象に残っていたのは、真っ暗な空間に白いビニールの紐を無数に垂らし、その紐のカーテンに向けて彼の製作した映像がプロジェクターで投影されていたものだった。紐なので掻き分けてスクリーンの中に入りこむとこができ、スクリーンの裏側からも映像が鑑賞できるという不思議なインスタレーションで、これも印象は強烈に脳裏にこびりついている。この紐のアイデアは、憶測だけど、昨年の吉岡徳人のTOYOTAのインスタレーションのアイデアの基になっているのではないかと思っている。
 この個展で御馴染みの「ロッキング・チェアー」を始めて見かけた。欲しいなと思ってると、たまたまミラノ市内のとてもマニアックな家具屋で売りに出されているのを見つけた。値段を聞くとなんと300万と言われて諦めた。
 しかし、その後、このロッキング・チェアーが貸し出されてドルチェ&ガッバーナのショーに突然登場したら、あれよ、あれよという間に価格が上がり一年も経つと更にとんでもない値段になってきた。まあ、完全に諦めは付いたけど、今でも心のどこかに引っかかっている。
 ショーに登場してから、暫くしてサローネでドルチェ&ガッバーナRonAradのコラボレーションが始まった。昨年からはドルチェ&ガッバーナの専用ランナウェーイを使ったRonAradのプレゼンテーションが始まり、サローネで最も人気があるイベントになってきている。

 写真はこの会場で発表されていたロッキング・チェアー。

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 会場風景をビデオ・クリップしました。ロックンロールが流れる会場、ランナウェーイの上に並べられたオブジェやロッキングチェアーの数々、暫しRonAradとDolce&Gabbanaの不思議な世界をお楽しみください。

 今回はブックシェルフも発表されていた。RonAradらしくて、不思議な曲線に覆われている。

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 RonAradの作品は、今回もいろいろなメーカーから発売されていた。。

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 本日(2007年5月3日)、長らく改装中でした大阪御堂筋のスタジオがオープンします。お時間がありましたらぜひご覧下さい。私も昼過ぎにはいる予定です。

TITLE:サローネ2007(5) Patricia Urquiola/MOROSO編

 
 恐らく2007年度のサローネで最も目立ったのはPatricia Urquiolaではないかと思う。
 MOROSOはPatricia Urquiolaでほぼ半分は埋め尽くされていたし、他のメーカーからも彼女の作品は本当に沢山出品されていた。いまや、押しも、押されぬミラノ・デザイン界の大御所と言ってもいいかもしれない。

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 まずはお馴染みのAntibodi、、今回は青い花びらを持つ単色の寝椅子。他の彼女の作品がカラフルで華やかなものばかりだったので、特にこの「深い海のようなブルー」が印象に残っている。彼女の次の作品へのテストなのかもしれないと思って見ていた。

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MOROSOは、カラフルな具象モチーフを散りばめた和のテーストを取り入れたソファーと、丸い巨大なクッション・ソファー。どちらも先に紹介したMarcel Wandersのデザイン。日本では相変わらずモノトーンで直線的なソファーが多いが、こんなソファーが日本の住宅で一般的に使われる日は近いだろうか?取り敢えずは、まだ日本で全盛のミニマルな空間に、一つだけこういったカラフルなソファーを放り込んでみると、想像しただけで新鮮で、何やら楽しくなりませんか?空間構成としても、あとの空間がミニマルな無彩色を基調とした空間なら、そんなに難しくなく作り上げられると思う。

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 日本のだと思われるようなカラフルな布を貼ったラウンジ・チェアー。デザイナーはミラノ在住の富田一彦。美しくて、とても新鮮だった。日本の古民家の空間の中に放り込んでみたい。特に、ロッソジャポネーゼの横に置いてみるとどうなるのだろう??こういった意表を突く家具を見ていると、ミラノにいる事を忘れて、空間の妄想は限りなく広がっていくのです。

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 B&Bの市内のショールームの一番前のウィンドウ側に置いてあったソファー。勿論デザイナーはPatricia Urquiolaなんだけど、これにはちょっとびっくり。B&Bといえばチッテリオだというイメージなんだけど、これは一体どういうことなのか??チッテリオを探すと、ショールームの一番奥、ザハ・ハリドの奥に見つけました。展示してある作品は、新作なのだか、旧作の手直しなのか、良く分からなかったけど、いずれにしてもちょっと新鮮味は欠けてたし、見ている人は極少数だった。
 見てて面白かったのは、B&BのPatricia UrquiolaはMOROSOとは違って、やはりB&Bの臭いがプンプンするのです。やはり同じデザイナーを使っても、会社によってこれだけ違うのかという印象でした。

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 Patricia UrquiolaやMOROSO、、どうしてこんなにポピュラーになってきたのかという事を考えてみると、勿論デザインの美しさと新鮮さはあり、いいデザインであることは間違いないし、私自身も大好きなのだけど、それ以外に何かの理由がある筈だと、、サローネ期間中ずっと考えてた。帰りの飛行機の中で、突然に「こういうことじゃないか」と閃いた事がある。それは、ミニマルからDECOへの橋渡しの役目として彼女のデザインは一番自然なのではないとかいうことです。写真はトード・ボーンチェによるDOLL CHAIRです。

 時差ぼけの頭で考えたことなので、まあ、いい加減な話として聞き捨ててください。

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TITLE:サローネ2007(4) Marcel Wanders編

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 時代の寵児Marcel Wanders
 いま世界で一番旬で、熱いデザイナーMarcel Wanders
 デザインという想像力の琴線をダイレクトに刺激してくれるデザイナーMarcel Wanders
 2007年のサローネでも しっかりやってくれました。
 天才かもしれない。

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 お得意の巨大モチーフは健在。巨大なスタンド・ライト、大きさは一緒に写っている人間と比較して下さい。マルセルがプロデュースするMoooiではstudio JOBによる巨大なシャンデリア。小さいものを単純に巨大にするだけで、形としてバランスがとれるのかという疑問がありましたが、実物をよくよく見ると、ディテールでの工夫はかなりされている節が見られました。さすがMarcel Wanders、、ただものではない。

今回の作品の中でのハイライトはレースを樹脂で固めた家具

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中は空洞なので座ると壊れそうな気がするが、座ってみると意外と頑丈。でも、レースということで座りながら一抹の不安感を感じるのが、なんか自虐的に心地良い。しかし、こんな発想と、技術はどこから出てくるのだろう?

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 同じく、レースの四角いスツールと、巨大で装飾されたベルの前に置かれた「子犬」のモチーフ、これもレースを樹脂で固めてある。中は、勿論空洞で透過性がある。巨大な装飾されたベルは、他にも何台も展示されていた。もうこれはアートの世界なんだと思う。

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 ゴールド系の具象モチーフが施されている「チェスト」と「椅子」。ちょっと淡目のゴールドが上品さを感じさせる。
 具象モチーフや抽象モチーフのファブリックを貼ったソファーはこの他にもいろいろ展示されていた。形状も単純な定規で線を引いたようなデザインではなく、人間の手が確実に入った線を基調にしているのが、よりいっそう暖かみを感じさせる。日本の市場でも、無印的なシンプルだけど無機質で単調なソファーや家具ではなく、こういったより暖かい、人間味を感じさせる家具に変わっていくのだろうと思います。まさに「ミニマルの終焉」と「DECOの始まり」が日本でも急速に進むだろうと思います。
 余談ですが、チェストの前に座っている男性が着ているカラフルなシャツが、Marcel Wandersのブースに妙にマッチしている。個人的にもちょっと気に入りました。どこのシャツだろう?もう一つ、会場で会った「モダンリビング」の編集が着てたメンフィス柄のMIUMIUのシャツもとても良かった。男性のシャツも柄物のの時代が到来なんでしょうね。

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 コクーンと不思議で新鮮なモチーフを表面に施したオットマン。これからの家具は、これほどカラフルで躍動感のあるデザインになって行くのだろうか?美しいだけに、その可能性に付いて考え込んでしまいました。ここまでDECOが行くとしたら、DECOの可能性は無限に広がっていくと思います。

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 ゴールドのモザイク・タイルが表面に張られた展示車。勿論ダミーで走ることは出来ません。一昨年のサローネでベネツィアン・モザイクで装飾されたミニ・クーパーがトリエンナーレで展示されてましたが、こうやって見ていると、こんな車もありかな?と思ってしまいます。

 最後にサローネでのMarcel Wondersの個展をビデオでクリップしました。写真よりもより臨場感があるかと思います。

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